第114話 2020/2/5 蓋とか

 今朝は5時前に目が覚めて、2時間ほど小説を書いて、7時のアラームが鳴ったので、よし起きるか、と思ったところまでは記憶にある。気が付いたら9時過ぎ。またこのパターンか。何故こんなに寝たがるのだろうな、この体は。


“Life is like a box of chocolates. You never know what you're gonna get until you open it up.”

「人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみなければわからない」

 これは映画『フォレスト・ガンプ』のセリフらしい。日本語にも「ふたを開けてみるまでわからない」という慣用句はあるし、どこの国の人間も同じような事を考えるのだろう。

 実際やってみなければわからない、開始してみなければわからない、行動してみなければわからない事は多い。虫けらはいままで生きてきて、「ああ、人生詰んだな」と思った事は何度かあったが、現実にはいまだに人生を続けている。それはいろんな事を、「とりあえずやってみた」からだ。駄目だと思っても、無理だと思っても、とりあえずやってみれば、何らかの形で道が開ける事はある。それはどんなときでも万能の処方ではないが、やらないより、動かないより、前に出ないよりは可能性が広がる。諦めるのはいつでもできるのだ。駄目元で何かしてみるというのは、悪い選択ではない。

 さて、昨日アメリカのアイオワ州で民主党の党員集会が開かれた。今年行われる大統領選挙の候補者を選ぶための最初の党員集会だったのだが、何と集計システムに問題が見つかって、結果発表が翌日以降に延期されてしまった。詳細は不明だが今回から集計システムを変えたようで、まったく世の中蓋を開けてみなければわからないものである。

 そして現地時間の4日、日本時間の今朝方、暫定集計結果が発表された。開票率62%の段階だが、トップに立ったのはブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長。初めて知る名前だと思う方も居るだろう。日本ではまったくの無名と言って良い。オハイオ州でも事前の支持率調査ではサンダース氏、バイデン氏に続く3位で、15%そこそこだったのだが、蓋を開けてみれば現時点で26.9%の票を獲得している。

 2位につけたのは事前の支持率で1位だったサンダース上院議員で25.1%、3位はウォーレン上院議員が18.3%、そして全国支持率1位だったバイデン前副大統領は15.6%で4位となっている。最終的な開票結果はまた違った数字になるのだろうが、たとえ一時的にでもトップに躍り出たという印象は大きい。この暫定結果は11日に行われるニューハンプシャーの予備選挙に、それなりの影響を与えるのではないか。

 ブティジェッジ氏は38歳。若い。サンダース氏もバイデン氏もウォーレン氏も、そしてトランプ大統領もみな70代である。いま世界では若いリーダーが立て続けに誕生している。アメリカ国民が若い世代に期待しても不思議はないのかも知れない。ただそれと、超大国アメリカをまとめて世界のリーダーたり得るのかはまた別の話。アメリカには老獪な敵が多い。もしも彼が大統領になったら、手を叩いて喜ぶ国があるのではないか。

 とは言え、これもまた蓋を開けてみなければわからないのだ。個人的にはサンダース氏やバイデン氏よりも、トランプ大統領と戦える候補ではないかと思う。能力があるかどうかは不明だが、選挙を戦いやすい候補ではあるような気がする。いかにもリベラルっぽい雰囲気もあるし、このまま一気に雪崩現象が起こるかも知れない。とりあえず日本にとって美味しいチョコレートだとありがたいのだけれど。


 まあ人生はイロイロだから、箱を空けたらとんでもなく苦いチョコレートが入っている場合もある。1月の17日、愛知県大治町でキャッシュカードを持たずにATMを操作していた、会話ができない状態の70代の男性を県警津島署が保護し、愛知県の海部福祉相談センターの職員3人が引き継いだ。

 しかし男性は身元がわかる物を持っておらず、海部東部消防組合などに連絡したが、受け入れ先を見つけられなかった。対応に困った職員らは、上司の指示で管轄外の名古屋市中村区の公園に男性を連れて行き、偽名で119番通報した上で立ち去ったという。結果、男性は県警中村署に保護され、18日から稲沢市内の宿泊所に入所したのだが、20日に衰弱が見られたため病院へ搬送された。脳梗塞の疑いがあるそうだ。

 この後、中村署からの問い合わせに対し、職員らは上司と相談した上で「見失った」と虚偽の説明をしたが、その後センター次長に促されて置き去りを認めた。

 何とも酷い話である。酷い話であるとは思うが、夜間や休日に身元不明者を保護したケースは県内で過去3年間に1件もなかったと言うし、そうなった場合の対応マニュアルすらなかった模様で、この職員だけを責めても仕方ない気がする。これは愛知県全体の問題であろう。

 いや、そもそも他の都道府県には、こんなときにキチンと対応できるマニュアルがあるのだろうか。どうにも疑わしい。どこの自治体も似たり寄ったりの事をしているのではないかと疑念を持ってしまう。そういう一事が万事な考え方には問題があると思ってはいるのだがな。男性は19日に家族から捜索届が出ており、24日に身元が判明したそうだ。とにかくこの男性の回復を祈りたい。


 インドネシアで、首にオートバイのタイヤがはまったままのワニからタイヤを外した者には懸賞金を払う、という話題を先般取り上げたが、結局この懸賞金は取り下げられた。挑戦者が誰も居なかったらしい。まあ、そりゃそうだろうとしか言いようがない。懸賞金がいくらもらえるのかすら公表していなかったのだから、それで命をかけてチャレンジしようと思う者は居ない。あくまで「仕事してますよポーズ」であったという事なのだろうな。これは蓋を開けなくても、ある程度想定された事ではないかと思う。


 白菜と豚肉を煮込んでいるので、本日は米を食う。糖質摂って頭を回さないとなあ。ここんところ調子が悪いから。

 昨夜から今朝にかけて、そこそこ頑張ったのだが、1800文字ほどしか書けていない。気分が乗らないときにはこんなものであろう。今日はどうなるだろうか。何とか頑張りたいところ。

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