第108話 2020/1/30 除霊とか

 本日は9時起き。危なかった。佐川急便に起こされなかったら、今日も10時まで寝てたかも知れない。何とかしたいなあ。何とかならんかなあ。できれば目覚ましなしで、7時くらいにパッチリ目が覚めてくれると良いのだが。難しいか。


 人間や動物の体内に存在する思念の塊で、死後肉体より遊離する。霊の設定はたいていそんな感じだ。霊魂などという物の存在を最初に提唱したのがどの宗教かは知らないが、霊という言葉を使うかどうかを別とすれば、同様のアイデアはあらゆる宗教にあると言って良い。

 ただし、霊魂の存在は肯定していても、幽霊の存在を肯定している宗教が思い当たらないのは不思議な気がする。そして幽霊の存在は否定するのに怨霊や悪霊の存在は肯定するのだ。設定の煮詰めが甘いのではないか。

 仏教の場合は宗派によってイロイロあるのだろうが、人が死んだら霊魂が肉体から遊離し、しばし人間世界に滞在した後、いわゆる「成仏」する、というのが基本パターンであると思われる。ならばその人間世界に滞在している霊魂のことを幽霊と呼ぶのではないかとたずねると、寺の坊主は「違う」と答えるのだ。

 さらに言えば、怨霊や悪霊はこのパターンから外れる。どう外れるかは諸説ある。まあ所詮フィクションであるからな。解釈によって設定にブレが生じるのは仕方ないのかも知れない。

 ちなみに幽霊・悪霊・怨霊の違いを端的に言い表すと、常時人型をしているのが幽霊である。悪霊は人型を取る事もあるが、基本的には人間の内側に取り憑く。対して祟りや自然災害などといった形で人間の外側から攻撃するのが怨霊である。無論これらは基本パターンなので、怨霊が人の姿をしたり悪霊が嵐を呼んだりする場合も多々あるだろう。役割分担はそれほど明確ではない。

 とはいえ、一応なりとも異なる立場を持ち、場合によってはその存在を認められたり認められなかったりする各種の霊であるが、どれもまとめて坊主の読経や神主の祝詞、あるいは聖書と聖水で退散させられたりする。その辺は十把一絡げなのだ。

 特定の場所や人に関わった霊の類いを排除する事を、「除霊」とか「浄霊」とか言う。フィクションではお馴染みの用語であるが、さて、このメカニズムがわからない。何で悪霊を除霊したとき、取り憑かれていた人間の霊魂も一緒に除霊されたりしないのだろう。ここら辺りの設定も甘い気がする。

 何にせよ、人間はこの手の話が大好きだ。たとえば来月『アントラム』という映画が公開されるが、この映画は見た人が次々に死んでしまう映画なのだそうだ。で、先日「除霊イベント」が行われたものの、霊能者が除霊に失敗した、と東スポが報じている。

 なるほど、こういう宣伝の仕方もあるのだな。シンプルだが効果的と言える。しかも馬鹿げているので、「そんなに危険なら見に行くのをやめよう」とはならない。話のネタに見に行く人もいるだろう。まあ、この手の話題先行の映画が面白かった試しはないので、虫けらが見に行く事はまずないが、悪手ではないのではないか。

 しかし笑って済ませられる話題ばかりではない。昨年6月、兵庫県神戸市の中華街である南京町で、市内在住の女性が女に中国語で声をかけられた。何事かと話を聞くと、「家族が交通事故で死ぬ。財産を清める必要がある」(朝日新聞)と除霊を持ちかけたのだそうな。要はお金に悪霊が憑いているという訳だな。

 こんな話、いったいどこに信じられる要素があるのかわからないが、彼女は信じてしまった。女性は現金約340万円をポリ袋に入れ、お祓いを受けたという。そして儀式が終わって女と別れた後で、返されたポリ袋の中に金がない事に気付いたそうだ。

 この女はその後11月にも千葉県の松戸市で同様の事件を起こし、12月に逮捕されている。容疑は認めている模様。

 超自然的な存在に対する考え方は人それぞれあるだろう。だから霊の存在を信じていても別に悪くはない。ただ、除霊だの浄霊だの言うヤツは、ほぼ間違いなくインチキである。2、3万円で済むか、全財産ぶん捕られるかの違いであって、どっちにせよ詐欺なのだ。進んで近寄るような真似はやめた方が良いように思うところ。


 詐欺とまでは言わないが、加盟店側は騙されたような気分になっているかも知れない。楽天市場は3月18日から、3980円以上の商品購入で送料無料とする事を表明しているものの、一部の店から反発が起きている。これについて29日、三木谷社長は出店者向けのイベントで講演し、

「成長への分水嶺。何が何でも成功させたい」(日本経済新聞)

「アマゾンのようなプレイヤーが出る中、楽天も統一されたプラットフォームでないと対抗できないステージにきている。『これがないとこれ以上の成長は難しい』と理解をいただきたい」(NHK)

 と、予定通り実施する事を強調したという。

 楽天が送料を全額負担すれば、話は簡単ではないのですかね。出店者側に負担しろと言うから反発が出るのであって。何故そうしないのかがわからない。Amazonがどうのこうの言うけど、Amazonだってマーケットプレイスの送料はバラバラである。つまり楽天とAmazonの格差はそこに由来するものではない。

 楽天市場がAmazonに追いつけないのは、まず第一にサイトデザインが原因であろう事はずーっと前から言われている。楽天社員が知らないはずがないし、三木谷氏が知らないなど有り得ない。なのにそれを変えずに「送料が問題! 送料をわかりやすくする! 負担は出店側!」では、さすがに全体の納得を得られるはずもなかろう。

 いまある場所で楽天を新しくするのが無理なら、別の場所に新たなデザインのサイトを立ち上げれば良かろう。そんな金も行動力もないのか。いまの楽天を見ていると、どうにも「老害」という言葉がちらつく。過去の成功体験にこだわって、革新的な意見を封殺しているのではないかと思えてならない。

 Amazonが次々に手を打てるのは、単に金があるからだけが理由ではあるまい。て言うか、そもそも楽天市場はAmazonと戦う前に、PayPayモールとかヨドバシと戦う必要があるのではないか。

 虫けらがネットで買い物をするのは、ほぼAmazonであり、次いでPayPayモール、ネットスーパーオークワ、ヨドバシカメラ、そして楽天、の順番である。正直、いま楽天市場がなくなってもそれほど困らないし、それは料金体系がわかりにくいからではない。なおついでに言うなら、3980円以上の買い物で送料無料、というより、4000円以上の買い物で送料無料、の方がまだわかりやすいと思う。その20円でお得感を出しているつもりなのだろうか。何ともセコい気がするのだが。


 本日はこんなところで。疲れている。文章が無駄に長い。

 また金もないのに本を買ってしまった。『マーダーボット・ダイアリー』も買った。せめて月をまたげばまだ何とかアレだったように思うのだが、いろいろアレで、もうアレだ。はあ。

 昨日は2000文字ほど書けた。まあ昨日の昼間の状態を思えば頑張った方だろう。今日はどれくらい書けるかな。何とか前に進もう。

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