第55話 2019/12/8 病は気からとか

 本日は7時半起き。昨日までに比べると、少し暖かい。と言っても暖房を切れるレベルではないが。先月の電気料金が1万3000円を超えた。今月はいくらになるか、もう怖い。まったく冬は心臓にも精神にも良くない季節である。


 磁石ならば同じ極は反発する。しかしそれとは反対に、類が友を呼んだり、同病が相哀れんだりするのが人間である。引かれ合うのは人間同士だけではない。環境にも引きつけられる。つまり不安定な生活になればなるほど、不安定なものに手を出してしまうのだ。その最たるものがギャンブルだろう。

 幸いにして虫けらはギャンブルが大嫌いなので助かっているが、世の中では金がない金がないと文句を垂れている者ほどギャンブルにのめり込む傾向がある。無論、ある程度金を持っていた者がギャンブルで身を持ち崩した、という例もあるにはあるが、朝からパチンコ屋や場外馬券場に列を作っているのは、大半が金に不自由している連中である。

 では貧乏人はみなギャンブルにのめり込むのだろうか。いや、「金もないのにギャンブルなんて不見識な」と考える人もたくさん居る。ただし、そう考える人が何にも魅入られていないかと言えば、そんな事もない。不安定な環境要因とはギャンブルだけではないのだから。

「自分は貧乏だけど見識はある」と考える人が、宗教に嵌まっていたりする事は珍しくない。それも新興宗教だったりすると目も当てられない。既存宗教ならまだマシと言えるだろう。何故なら古くからある既存宗教は、たいてい信者の互助会的な側面を持つ。一方新興宗教はどうしてもカルト的な方向に行きがちで、捕まえた信者のケツの毛まで抜こうとするのだ。

 とは言え既存宗教系にカルトが存在しないのかと言えばそれも否であり、この辺の見極めは難しい。どうしても宗教に頼りたい人は、先祖代々付き合いのあるお寺や神社に入信しておくのが無難だろう。まあ何にせよ、宗教に頼る人の数が急激に増えたりするのであれば、それは国が衰退している証拠かも知れない。

 さて、アメリカやEUから制裁を受けて経済危機にある南米のベネズエラでは、薬の価格が高騰しているために病院での治療が受けられず、薬草や『信仰治療』の需要が高まっているのだそうだ。

 薬草と言えばドラクエのようなRPGのイメージもあるかも知れない。しかしゲームのように効果のある薬草などない。まあコカやケシや麻も薬草だと言えるし、すべてを否定する訳ではないが、大半は良く言えば漢方薬のようなもの、だがおそらく実質は健康食品のレベルだろう。プラシーボ効果に期待するしかない。場合によっては毒もある。

 信仰治療に至ってはもはや何も言えない。神に祈って病魔退散を願うのである。確かに昔から「病は気から」とは言うものの、これはあまりにも酷い。気持ちだけではさすがにどうしようもないレベルの病人も多いだろうに。

 これが滅びに瀕した国の姿である。同情を禁じ得ないが、同情ばかりもしていられない。日本の国民だってどんどん貧しくなっているのだ。いつかベネズエラのようにならない保証がどこにあろう。もし具合が悪いのに病院に行かず健康食品や宗教に頼る人が身近に現れたら、それは結構この国がヤバい状態だという目安になると思うところ。


 昨日午前9時頃、小田急線の相武台前駅で通過中のロマンスカーに男性が飛び込んだ。飛び込んだだけならいいが――いや、全然良くはないが――はねられた男性が宙を舞い、ホームのベンチに座っていた女子中学生2人にぶつかったらしい。幸い2人は軽いケガで済んだ模様。男性は死亡した。

 まあ、世の中イロイロある。なので絶対に自殺をするなとは言わないが、周囲の迷惑は考えてもらいたい。それを考えられるようなら自殺などしないという意見もあるやも知れない。しかし、言い換えればそれを考える事によって自殺を思いとどまるのであろう。ならば「迷惑を考えろ」と大声で主張するのは間違っていないのではないか。

 より根本的な対策は必要だし、遺族感情も考えるべきだとは思うが、まず自殺者をイコール「一方的に可哀想な被害者」として扱うのはやめた方が良いように思う。その上で社会のセーフティネットをより密にし、さらに安楽死の問題についても議論できれば、自殺者はもっと減らせるのではないか。

 いろんなところに気を遣って、忖度しすぎて有効な手が打てなくなっているような状況は果たしてないのだろうか。何が一番重要かを掲げ、そのためには手段を選ばないという姿勢を見せる事も大切なように思うのだが。


 7日、北朝鮮北西部東倉里の『西海衛星発射場』で、「非常に重大な実験」が行われたらしい。国防科学院報道官が8日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表した。「この結果は、遠からずわが国の戦略的地位を変化させるうえで重要な作用をするだろう」(NHK)とのこと。大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジンの燃焼実験ではないかと見られている。

 毎度おなじみ瀬戸際外交である。先般アメリカのトランプ大統領が北朝鮮に対する軍事力行使の可能性に言及した事を受けての動きだろう。なめられていると言うか、足下を見られている。金正恩委員長としては、トランプ大統領に戦争の決断はできないと考えているのであろう。

 基本的に虫けらも同意見である。ただトランプ大統領は計算ずくで動いている訳ではない。だから突然想定外の行動を取ってもおかしくない。「ついカッとなって」攻撃命令を出してしまわないとも限らないのだ。瀬戸際外交には相手側に対するある意味の信頼が必要である。その信頼からもっとも遠いところに居る政治家が、トランプ大統領その人であろう。

 金正恩委員長はもう少し目端を利かせた方が良い。無理なのかも知れないが。何にせよ戦争は日本も無傷ではいられない。できれば勘弁してもらいたいところなのだけれど、どうだろうなあ。


 今日はこんなところか。最近話題がないな。まあ変な話題なら、ない方が有り難い場合もあるが。

 昨日はミステリーも『魔獣奉賛士』も1500文字ほど、合計で4000文字も書けなかった。今日は時間的に余裕もある。もう少し頑張りたいところ。ただ動きの多いシーンになると、書く速度が途端に落ちるのだよなあ。もっとスラスラ~と書けないものだろうか。結構経験は積んでいるはずなのに、なかなか成長しないものである。

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