第37話 2019/11/20 入植地とか

 昨夜はニコニコ動画で『モーレツ宇宙海賊』の一挙放送を見ていたのだが、途中で寝落ちするだろうという予想に反して、最後まで見てしまった。おかげで今朝は10時起きである。何とも体力がないのだが、でもたぶん今夜も続きを見てしまうのだろうなあ、と思うところ。


 イスラエルがパレスチナで行っている入植について書こうと思ってあちこち調べたのだが、ネット上にまとまった情報がまるでない。Wikipediaを初めとして、どこもイスラエルの歴史の中でちょろっと触れているだけである。中東情勢を考える上でかなり重要な問題だと思うのだが、まあ虫けらが重要と思ったからといって、専門家が重要と思うかどうかはまったく別の話だからな。仕方ないのかも知れないが。

 とりあえずWikipediaによれば、1980年の3月1日、国連安保理で「アラブ占領地におけるイスラエル入植地に関する国連安全保障理事会決議465」が採択され、イスラエルが1967年以降、アラブ側の領土を占領し、また入植地を建設した行動は全て無効とされ、速やかな撤退を要求されている。つまりイスラエルによるパレスチナ入植は国際法上違法であるとされたのだ。

 このときは、何やかんや言い訳をしながらも、アメリカも賛成票を投じている。もちろんイスラエルは無視したものの、これ以後アメリカは、少なくとも建前としてはこの安保理決議に従い、「違法」ではなく「非合法」だと主張したにせよ、パレスチナ入植を非難する立場だった。

 しかしそれから39年経ち、アメリカのトランプ政権は方針を転換した。18日、マイク・ポンペオ国務長官は記者会見で、次のように述べた。

「アメリカは法的論争をすべての面から慎重に検討した結果、イスラエル民間人によるヨルダン川西岸の入植地建設はただちに、国際法に則っていないというわけではないとの結論に達した」(BBC)

「ヨルダン川西岸でのイスラエルの民間人による入植地の建設は、それ自体が国際法に違反しているわけではない」(ブルームバーグ)

「西岸に入植地を建設することはそれ自体、国際法に反していない」(CNN)

 どのメディアも同じ事を書いているのを見れば、発言を恣意的にねじ曲げた訳ではないのだろう。本当にポンペオ氏はイスラエルの行為は国際法に違反していないと発言したのであり、すなわちそれは、トランプ大統領がそう考えているという事だ。

 もちろんエルサレムをイスラエルの首都と認めたり、ゴラン高原におけるイスラエルの主権を認めたトランプ氏であるから、驚くには値しない。ただ、「民間人の入植地建設を国際法に則していないと指摘する方法では、うまくいかなかった。平和の促進につながらなかった」(BBC)、「現政権はレーガン元大統領に同意する」(CNN)と付け加えたのは、いささか言い訳がましい気がする。

 イスラエルのネタニヤフ首相は「米国が歴史上の誤りを正す重要な政策を打ち出した」(CNN)と歓迎し、他の国も続く事を求めたらしいが、いかにアメリカの影響力が大きいとは言え、これで世界の大半の国が後に続いてイスラエルの味方になるなどという事にはならない。またせいぜいグアテマラくらいではないか。

 何にせよお騒がせな事である。そもそもネタニヤフ首相は今年2回も総選挙を行ったのも関わらず、2回とも組閣に失敗し、もしかしたら3回目の選挙もあるやも知れないと言われている状態である。これはトランプ大統領なりの後押しなのかも知れないが、イスラエルの政局には影響を与えずに、周辺地域に混乱をもたらすだけの結果になる可能性だってあるのだ。非情に罪深い行為であると言えよう。

 来年のアメリカ大統領選挙の結果によっては、世界は一層破壊され、より深い絶望に沈む事になるかも知れない。何とかしてもらいたいのだが。


 2020年9月から2021年3月までの期間、キャッシュレスで最大2万円までの買い物をすると、マイナンバーカードを所有している者に限り、最大5000円分までのポイントを付与する方針を、政府が固めた模様。

 ただ、マイナンバーカードを持ってるだけではダメである。マイキーIDの取得が必要となる。また、付与されたポイントを使うには、QRコード型決済サービス(要するに何とかペイ)を利用しなくてはならない。イロイロとハードルが高い。

 そもそもいまポイント5%とか2%とかやってるが、それやってない店を利用していないかと言えば、普通にしてるからな。ポイント還元してるかどうかで店を選んでる人ってどのくらい居るのやら。確かに5000円戻ってくるのはデカいが、それやるんならマイナンバーカードでe-Tax使って確定申告した人に一律5000円還付する方がわかりやすいし面倒事も起きない気がする。

 景気対策も必要だし、キャッシュレスも促進したいし、マイナンバーカードも普及させたいという「一石三鳥」の目論見は理解出来ないではないが、政府は一度「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざの意味をよく考えてみてはどうか。堅実さは大事だと思うのだが。


 野党、と言うか旧民主党系は桜を見る会の追求に躍起だが、『れいわ新撰組』の山本太郎代表はそれに反発している模様。彼としては日米貿易協定の方がより深刻な問題であると考えているようで、桜を見る会の問題追及を許す代わりとして貿易協定の審議に応じるよう迫った政府側の駆け引きに応じた立憲民主党などに対し怒り心頭である、と産経新聞が報じている。14日の山形県の集会では、他の野党に対して「とんだ売国野郎」と罵声を浴びせたのだそうな。

 もちろん言ったの言わないの、本当のところはわからんのだが、どっちが大事かという点を普通に考えれば貿易協定の方だろう。どちらの方が国民の怒りを呼ぶかなど、考えなくてもわかる。それがわからない者が居るとすれば、メディアと安定野党のご一同くらいなものだ。

 FNNが調べた内閣支持率が45%に下がったという話題があったが、それでも政権運営に支障がないレベルはまだ維持している。しかし攻めるべき場所を攻めれば、もっと下げる事が可能なはずだ。なのにみすみすそのチャンスを見過ごしてしまうのが、いかにも旧民主党系と言える。

 必要なとき、必要な場所に最大の戦力を投入するのは戦争の基本である。それもわからない連中に足を引っ張られては、山本太郎氏も大変だ。応援はしないが、ちょっと同情するところ。


 今日はこんなところかな。寒いとおでんが美味くて困る。太りそうだなあ。

 さて、今日も『魔獣奉賛士』の続きを書くか。ミステリーの方も、ちょっとずつ進んでいる。来年明けたくらいから書き始められたら良いのだけれど。

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