第5話 s-4

 ある時、アルフォンスは相当量の食料と水を買い込み、俺に収納させた。


 ダンジョンに数日間こもるとのこと。こもる…。嫌な響きだ。


 ――嫌な予感がする。


 そして、ダンジョンに潜ること数日、俺の我慢が限界に来た。

 アルフォンスさんや。ちとメンテナンスがおろそかになってやしませんかね?


 俺は毛に軽く着火してみた。


 アルフォンスが地面を転がり悶絶する。

 人って、本当に辛いときって声が出ないものなのだな。


 俺は燃えた毛を一旦収納して切り離し、消火。そして、アルフォンスの目の前に収納していた水とタオルを出す。


 それで察したのか、いそいそとアルフォンスはメンテナンスを開始したのだった。


 …


 俺たちは3階層にベースキャンプを作り、モンスターを狩った。


 といっても、殆どファイアーで倒せる雑魚ばかりで、たまに数体敵が現れたときは、アルフォンスと俺の連携で倒した。


 特段パンツの前から攻撃しなければいけないというルールもない。視点も攻撃角度も自由であった。例えば尻からファイアーということも可能。


 ワイルドバットが3体現れた。

 アルフォンスの攻撃。股間からファイアー。

 ワイルドバットはひらりとかわした。

 アルフォンスは囲まれた。

 アルフォンスは正面の1体を切りつけると同時に尻からファイアー。

 そして右にもファイアー。

 ワイルドバット3体を倒した。


 このような按配である。


 …


 どのくらいダンジョンに潜っていたのだろうか。

 休憩を入れつつ、HPとMPを回復させ、相当な数のモンスターを討伐してから、宿に戻ることにした。


 宿に戻ってからまず、ステータスを確認する。


 × × ×


名前:榊 弘明

種族:マジックブリーフ

Lv:5/20

ステータス:HP32 MP76 力14 魔法力55 素早さ12 器用さ15

スキル:

言語理解Lv2、鑑定Lv1 空間収納Lv2 透視Lv1 ファイアーLv3、

熱光線Lv1、フラッシュLv1、MP自動回復Lv2

称号:成長する魔道具

所有者:アルフォンス


名前:アルフォンス

種族:アングロヒューマ

Lv:9/60

ステータス:HP27 MP0 力21 魔法力6 素早さ17 器用さ24

スキル:剣技Lv2


 × × ×


 チートっぽいスキルで埋め尽くされている。しかし、かみさま。俺は騙されないですよ?


 ――なぜなら、根本的に一つだけ、おかしいことがあるのだから。

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