「決して開けてはなりませぬ」

 家には、決して開けてはいけない3つの間がある。彼女にはあらかじめ言っておいたのだが、好奇心の強い彼女のこと。その開けてはいけないと言っておいたうちの1つに入ってしまったらしい。


「家畜! なんだあの部屋は!」

「……入ったんですね?」

「入らずにおられるか! 金銀財宝の山ではないか!」

「欲しいならあげますよ。興味ないので」

「あれは貴様のものなのか?」

「えぇ、私のお給料置き場です」


 そう、あの部屋だけは……ね?

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