「雛祭り」

「家畜、やる」

「え? わぷ」


 突然声をかけられたかと思ったら視界が暗くなる。何事かと頭にかけられたそれを取る。


「わぁ!」

「妾と色違いだ、嬉しかろう?」


 小花の咲いた星のように煌く薄桃色の着物だった。彼女をよく見れば確かに色違いの青を着ていた。着物は初めてだ。今日は何の日だっけ? と考えていると、呆れたように彼女が首を振った。


「今日は桃の節句、女子おなごの祭り日、雛祭りであろう」


 彼女的にお揃いがしたかったらしい。

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