「桃」
「家畜、来い」
「はい?」
不機嫌そうに思いっきり襖を開けた彼女に呼ばれてついていけば、そこにあったのは桃の大樹だった。
「連れてきた、感謝せよ」
彼女が言った途端、ぱきりと細枝が折れ彼女に降った。とっさに弾こうと腕が枝に触れた瞬間、枝が消え腕からふんわり甘い匂いがした。
「え?」
「なっ! 香りをくれてやるとは聞いとらんぞ! これは妾のもの!」
何か前に桃を褒めたのが桃の琴線に触れたらしい。
彼女独占欲強いのにな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます