「夜桜」

「家畜、貴様何をしている?」

「え、あぁ。夜桜を肴に一杯やろうかと思いまして」


 ちょうどお酒を買って来たんです。縁側に座り手に持っていた袋の中から度数の低いアルコール缶を見せると彼女はにやりと笑った。


「奇遇よの、妾も同じことを考えておったわ」


 と大きな陶器の酒瓶を見せて来た。


「それ持ってるのって狸のイメージですよね」

「いめぇじ」

「印象ですかね」

「……誰が信楽狸か! 不敬であるぞ貴様!」


 足で背中を蹴られた。

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