3-14.『闘士ゴーディアン』Blu-rayBOX Vol.2』視聴感想その他

 2020年12月23日、【想い出のアニメライブラリー 第116集】『闘士ゴーディアン』Blu-rayBOX Vol.2』が発売された。

 パッケージのダイゴは50話ラストシーン近くのカット、ガービンは37話の闘獣士アザラカイザー戦、スーパーキック後の走るゴーディアンのカットからだと思われる。デリンガーは嵌入途中のシーンだろうか。プロテッサー、クリントは分からず。裏表紙は73話、超宇宙でアノー号甲板に立つ一同。

 DISC1盤面は夜のサントーレをバックにゴーディアン3体の組み合わせ。チャプター背景はデリンガーに入るプロテッサー。

 DISC2盤面は宇宙をバックにダイゴ、サオリ、バリー、ピーチィ。チャプター背景はガービンに入るデリンガー。

 解説書表紙は37話冒頭のエリアスとバラスをメインに毒魔大帝統とサクシダー、闘獣士ドッグマン(ドグマン)を配したもの。裏表紙は73話、ダイゴたちのメッセージが届いた地球をバックにしたゴーディアン。


 Vol.2の特典映像はDISC2に収録されている。リマスター版の後期OPノンクレジット版とノンクレジット版ED、そして「別バージョンオープニング」として再放送時『分身合体 闘士ゴーディアン』に改題されたOPがソフト初収録された。当時のフィルムから収録したようで画質は今一つだが、長年現存が確認できなかったものなので素直に喜びたい。


 Vol.1同様、EDの「プロテッサー、デリンガー、ガービン」の掛け声は最終回までずっと男性(おそらく安原義人)である。ノンクレジット版EDではこの掛け声部分はレコード版の子どもコーラスと男性の声が両方入っており、さらに謎を深めている。

 『「闘士ゴーディアン」オリジナルサウンドトラック』の山本正之インタビューでは最初数話はコール無し、途中から安原さんがコールを入れたと語っている。分身合体版のEDがどうなっていたかも分からないので、LD化時のミスという可能性もある。


 解説書ではVol.1での予告通り、スタッフや音楽解説にページを割いている。執筆は引き続き岩佐陽一と大久保一光。きめ細かく書いてあるが、欲を言えば後期の演出スタッフも紹介して欲しかった。


 「登場人物」はVol.1にいたトロスクルス、バルバダス、クロリアスの代わりにオカモト竜馬、花巻博士、レッドノーズが追加。ジェロニモ16世やバックが入らなかったのは意外。


 解説書後半はVol.1に引き続き本編解説と設定資料集になっており、キャラクター・メカ・美術が紹介されている。一部文字が読み取れるものもあり、「シャインシェルド」の初期ネームが「シャイアンシェルド」だったことが分かる。

 河森正治のマドピューター設定画も複数収録されている。この中にある「#10 夢の中のUFO」、『スーパーロボットマテリアル』から載っているのに本編に出てこないのがずっと気になっていたのだが、調査の結果『ゴールドライタン』#10「トンボのUFO」に登場するメカだということが判明した。恐らく河森デザインということで混入したのかもしれない。同じくVol.1の設定資料集に載っている「アメコミ・ロボ」もゴーディアン本編に出てこないメカなので他作品の混入だと思われるが、『ゴールドライタン』では見つけられなかった。


 解説書で一つ気になったのが『山本は当時同じ「月刊アニメージュ」誌上で、この展開を「V(ビクトール)タウン編」、「サントーレ隊編」、「プロジェクトX編」、「新生編」の四部構成と呼称していた』という部分。「新生編」の名前が出た81年2月号では他の三部の名前は出ていない。参考資料として挙げられている80年5.8.12月号でも同じだ。

 ではこの名前はどこから来たのか。思い当たるのが、私が自サイトで載せている『#67 「ドクマ円盤の逆襲」』解説中の文章『ゴーディアンは当初三部構成(Vタウン編、サントーレ隊編、プロジェクトX編でも言うべきか)だったが、延長が決まった時点で「新生編」を加えた四部構成に切り替えた』という部分。三部の名前は私が推測で付けたものだったのだが、これが公式設定と誤解されて解説書に載ってしまったのなら残念だ。

 もちろん、「カクヨム」側の「君はゴーディアンを知るか」章題も私の独断である。誤解を招かないように追記したい。

 Vol.1の解説書でも17話の解説で「ガム抜きのミルク」の話題が3話のシナリオで初出である旨に触れていたりと『君はゴーディアンを知るか』を参考にしているような記述があった。嬉しい反面複雑な心境である。


 ところでバンダイスピリッツチャンネルのゴーディアンセレクション配信だが、14話の後は36話、55話、59話と予想外の動きをしている。55話は総集編回なのである意味納得。竜馬は登場回と退場回が両方放送されたのでファンがいるのだろうか。


 また、ツイッターでの情報で西部劇映画『荒野の10万ドル』のメインテーマが「F-5」(『闘士ゴーディアン』オリジナルサウンドトラックでは「荒野のナイスガイ」二曲目)に出だしがそっくりだという情報をいただき、確認したところ確かにそっくりだった。私の西部劇知識は薄いので他にも知らない情報があるかもしれない。


 それでは今回はこの辺で。

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