2-3.絵本でのゴーディアン(その2)

 栄光社。ここからは複数発売されている。


 『栄光社 TVうたのえほん 84 闘士ゴーディアン』300円 作者名なし

 歌詞と楽譜が掲載されているため、JASRACの承認番号がある。

 表紙はゴーディアン3体とダイゴ、ピーチィ、バルバダス、クリント。

 1ページ目はダイゴの乗るクリントに倒されるクロリアスたちとOP楽譜。マドクター兵のヘルメット色等がアニメと違っている。

 2ページ目はゴーディアンに倒される敵ロボットとOP1番の歌詞。これは絵本のオリジナルデザインと思われ、マドクターメカの雰囲気はない。

 3ページ目はマドクター幹部陣と毒魔大帝統及びOP2番の歌詞。毒魔黙示録を持つサクシダーとエリアス、クロリアス、バルバダス。「毒魔大帝統」と漢字表記なのも珍しい。この大帝統のイラストはアニメの目のみではなく、顔として描かれているのが面白い。画家が分かりにくいと思ったのだろうか。DVD-BOXの設定資料集に収録されている番宣ポスターには顔のある毒魔大帝統のイメージがあるので、これを参考にしたのかも知れない。

 4ページ目はマドクター兵に襲われるロゼとチョコマを助けるバリー及びOP3番の歌詞。マドクター兵の乗るメカも絵本オリジナルのようで、二本足のメカだ。

 5ページ目はED楽譜とバルバダスの指令で攻撃するマドクター兵に追い詰められるダイゴ。バリーとピーチィが駆け寄る。マドクター兵のホバーはアニメと同じデザイン。

 6ページ目はED1番歌詞とメカコン対マドクターの戦闘。メカコンのホバーやマドピューターのデザインはアニメと同じ。ここでもモブのメカコン隊員がやられている。

 7ページ目はED2番歌詞と電子ロープをマドクター兵に振るうダイゴ。

 8ページ目はED3番歌詞とゴーディアン3体、ダイゴ、ダルフ、ピーチィ、クリント。ゴーディアン3体にはスペック解説が付いているが、ガービンはガービィン表記、身長は初期設定の10メートルである。

 裏表紙はダイゴ、バリー、チョコマ、ダルフ。


 『栄光社のTVコミックス 7 闘士ゴーディアン』480円 作画 菊地晃天(菊池晃夫の誤植と思われる)

 他の絵本はA4版だが、これは正方形。表紙はゴーディアン3体とダイゴ、クリント、バルバダス。

 この絵本はストーリー仕立てになっており、アニメ1話と2話がベースになっている。キャラクターの名前でダイゴとアンノンジーの所だけ「17才」「50才」と書いてあるのが面白い。また、企画書の初期設定が残っており、サオリの名前は「サラ」となっている。こちらでもガービンはガービィン及び10メートル表記。

 1ページ。ダイゴを出迎えるバリーとダルフ。ダイゴはアニメとは違い、メカコン用のホバーに乗っている。ピーチィはこの絵本には出てこない。

 2ページ。アンノンジーの命令で出撃するダイゴたち。アニメとは違い昼間の設定。

 3ページ。マドピューターの攻撃でホバーが破壊され投げ出されるダイゴ。背景にウカペが描かれている。上に囲みで「マドクターの部下」としてサクシダーとエリアスが描かれているが、名前があるのはサクシダーのみ。

 4ページ。ガービンの手に捕まれるダイゴ。サントーレのベッドで気がついたダイゴはサラ(サオリ)、ロゼ、チョコマに会う。背後にゴーディアンが見える。

 5ページ。俯瞰からのゴーディアンとサオリ。文章で「このロボットはロゼとダイゴだけにあつかえる」とあるが、サオリとロゼを間違えたのだろうか。ダイゴはゴーディアンに乗り込んでサントーレを飛び出した。

 6ページ。向かってくるゴーディアンに驚き銃撃するマドクター兵。

 7ページ。ガービンフッカー、フットミサイルでバトルピューターを破壊するゴーディアン。武器名は表記されていない。

 8ページ。ガービンから剣を持ったデリンガーが飛び出した。持っている剣はアニメ初期の白光剣タイプ。ゴーディアンの内部でダイゴがデリンガーと同じアクションをしている。ダイゴは磔状態ではなく、内部に立っているように描かれている。

 9ページ。デリンガーから出たプロテッサーがゴーディアン・ボムを投げてバトルピューターを破壊する。

 10ページ。サントーレの人面岩とヴィクトールタウンをバックにホバーに乗るダイゴとゴーディアンの手に乗るサオリとロゼ。

 裏表紙はダイゴとクリントを中心にマドクター兵、サクシダー、エリアス、クロリアス、バルバダス。


『よいこのTVコミックス 32 闘士ゴーディアン』300円

 これは表紙のみ差し替えたもので、内容は上記の『栄光社のTVコミックス 7 闘士ゴーディアン』と同じ。表紙の処理を簡略化している分、値段が下がっている。

 表紙はパンチするゴーディアンと同じポーズをするダイゴ。左下にロゼ。

 裏表紙はサントーレとヴィクトールタウンをバックに立つダイゴとクリント、ゴーディアン。作画の「菊地晃天」は直っていない。


 『栄光社のテレビえほん 9 人気ロボット大集合』280円 構成・作画 天馬正人・しいはしいく

 天馬正人はWikipediaによればタツノコプロ出版部部長、たつみ勝丸の別名。

 タツノコのロボットアニメを特集した絵本。『タイムボカンシリーズ 逆転イッパツマン』までカバーしているので1982年刊行と思われる。ゴーディアンは1ページだが、ダイゴとクリントも描かれている。但しゴーディアン3体が持つ武器、戦う敵メカが本編とかけ離れている。

 まずガービンの右手に持つ武器が槍状の見たことのない形状。左手のシャインシェルドも色が違っている。デリンガーが右手に持つ剣は柄の色が赤だが、初期の白光剣タイプ。左手の武器は「電子ヌンチャク」。プロテッサーが投げているのも「ボムドリラー」だが、形状は『ヒーローロボット大図鑑 2』と同じ。そして倒す敵には「コブラメカ」「オオワシメカ」「ドラゴンロボ」と書かれているが、アニメの雰囲気がかろうじてあるのは「コブラメカ」くらい。「ドラゴンロボ」は、しいはしいく が『ひかりのくにテレビ絵本』で描いた「ドラゴンガロボ」が使われている。

 背景の円盤に砲塔が付いたメカも絵本オリジナル。しいはしいくは『ひかりのくにテレビ絵本』でも足のないバトルピューターを飛ばしていたのでコレが元ネタだろう。設定資料が手元になかったのだろうか。


 次項では超合金やプラモデル等の展開について語りたい。

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