悪女は鏡を疎み、叩き割る
蓮羽と張り合える少女がいるとは思わなかった。
妖刀連合――誰がそう呼び始めたのか知らないが、ともかく妖刀使いの蔓延る組織の中で、四天王と呼ばれる最高幹部の一角を担う蓮羽歌玄と対等に渡り合うとは驚いた。
蓮羽は強い。そして、頭の
妖刀に心を支配された奴なんてどれも壊れているし、妖刀を逆に支配する奴だって元からまともじゃないだろう。少なくとも、悪虫は自身をそう評価する。
蓮羽がどちらかなど知りもしないが、どちらにしたって妖刀使いの中でも群を抜いて壊れた頭の持ち主であることだけは断言できる。
そんな奴と競ったところで得はないし、張り合おうとも思わない。
妖刀、
何せ自分を裏切った恋人と瓜二つ――とさえ思うほど似た女がいたのだから。ただあの女もそうだが、この女――蓮羽はそれを遥かに超越して頭の壊れた奴だった。
『悪女は鏡を疎む』という。
自分の欠点に触れるのは嫌うものという意味らしいが、彼女は典型的にその言葉を体現したような人間だった。
彼女の欠点に触れた人間――死ねと言った人間を容赦なく殺した。
直接言われずとも、その意思を視線から所作から感じ取ると容赦なく殺していく。相手の反論も弁解も挟ませず、自分にとっての外敵を跡形もなく駆逐していく。そういう人間だ。
いつだったか、同じ四天王の男が片目を潰されて戻ってきたときに蓮羽は笑っていた。そいつとはいつも小競り合いを起こしていたから、ざまぁみろという感じだったのだろう。
ともかくあいつはそういう奴だ。
自分を卑下する奴がいれば問答なく斬り殺す。
弱り切った奴がいれば遊ぶ感覚で斬り殺す。
奴と奴の妖刀は、そういう意味では相性がいい。妖刀を持ってから掲げた信条なのかは知らないが『弱ったところを集って殺す』彼女と、あの妖刀はとてつもなく相性がいいと思う。
ただし蓮羽は弱り切った相手を甚振るのが楽しいだけで、弱っていなければ相手を殺せない貧弱な奴じゃない。でなければ、四天王になどなっていないのだから。
◀ ◀ ◀ ◀ ◀
「『目は口程に物を言う』ものですねぇ! 殺気に殺意! 殺傷性のある武器を振り回されて、傷付いてしまいます傷付いてしまいます! あぁ私はなんて可哀想なのでしょうか!」
「ふざけるのも大概にしなんし!」
君嶋が斬り込む。
予想より深く踏み込まれたか、蓮羽は素早く引いて体勢を立て直した。
どうやら袖を斬られたらしいが、運よく腕のない方だったようだ。まぁ腕がないから助かった、というのは蓮羽にとって皮肉でしかないだろうが。
ましてやその妹と対峙しているとなると、彼女も相当に傷付いているはずだ。被害妄想も甚だしいが、蓮羽歌玄という女にそんなことは関係ない。
「おやおや、あなたも何やら匂いますねぇ、臭いますねぇ。もしかしてそれのお兄さんと、そういう関係だったりします? しちゃいます? 嫌だなぁ、それなら先に言ってくださいよぉ。まぁ勘付いてはいましたけどぉ、気位のせいかずっと堪えていらしたので、噴火するのを待ってた次第でぇ、やぁっと尻尾を出してくれましたねぇ、女狐さん?」
「誰が女狐や!」
壊刀団最高戦力、六道剣は伊達ではない。
特に君嶋白鷺が得意とするのは、相手に息のつく間も与えぬ連撃剣。西洋剣術にも後れを取らぬ速度で繰り出す突き技の応酬。
風を切り、空を切り、音を切り、息をも穿つ連続の突き。
その突きから逃れられた妖刀はなく、晴らせなかった怨みなしと、団員らから“
それどころか。
「左、上、下、右、右、下、左、上、左、右、下、右、左――」
などと君嶋の突きが来る方向を予め言って、「見切っているぞ」と挑発して来る。これにはさすがに、君嶋も驚愕せざるを得なかった。
それに対して蓮羽はこれでもかというくらいに怪しく、厭らしい笑みを浮かべる。
「怖いですか恐ろしいですか怖じ気づきましたかあ? 初めて自分の自慢の剣技が防がれて、見切られて、怖くなってしまいましたか? 怖いですよねそうですよねぇ。わかりますわかりますわかります。理解しがたい事実、言動、思想は怖い物です。だって理解できないんですから、否定もできなければ肯定もできない。だから私も怖いですよ、私のことを理解してない癖して、すぐに死ねっていうあなた達のことがねぇ!」
息のつく間もない連続突きの中で、流暢な活舌で喋り続ける蓮羽の姿に、壊刀団の面々は恐れ戦いているようだが、悪虫からしてみれば改めて驚くようなことではない。
蓮羽は強い。頭の螺子が外れている。
怖いと言いながら、実際に恐怖という感情を理解しているのか理解しがたい。
むしろ彼女こそ恐怖の象徴だ。鳴無凛音。君嶋白鷺。誰が相手だろうと恐怖せず、むしろ相手に恐怖、畏怖を与える存在。
“
とにかく、蓮羽相手に恐怖しない相手など存在しない。少なくとも、悪虫はそう思っている。
敵も味方も戦慄に沈み込ませる恐怖の象徴。疎む鏡をすべて叩き割る暴力の化身。
単純に強い人間が、意味不明かつ理解に苦しい言動で振舞う。ただそれだけが怖いという単純な理屈だ。だからこそ、常人に踏破することなどできない絶対的恐怖として君臨し続けている。
と、目配せがあった。出番だ。
「否子――“
まったく、いなごとは何とも大それた名だ。
漢字で虫の皇と書くし、別名も殿様
そしてこの大それ過ぎて言うのも恥ずかしい限定奥義は、
名の通り無限ではないが、鯖を読んだとしても数えるのも億劫になる数のいなごだ。それこそ数人の努力でどうにかなるようなものではない。
「行け」
背後に斬り裂いた空間より、大量の巨大いなごが飛び出していく。
殺されれば黒煙にて視界を塞ぎ、次が殺す。それが殺されても次が、と有限なれど膨大な連鎖を繰り返しながら進む災害だ。
そして、災害に差別などない。災害は人を選ばない。
この奥義は発動した妖刀使い以外の一切を喰らいつくす。つまりは蓮羽をも対象とする。
なのに巻き込まれることなど臆すこともなく「使え」と言うのだから怖い。本当に怖い。
蓮羽にとっては災害すらも、恐るるに足らぬ代物だというのか。災害なんて本来対峙さえもできない一方的な自然の暴力なのに、奴はそれに抗い、生き抜くつもりだ。
まったく、本当に怖い。本当、怖すぎるから死ねばいいのに――などと目の前で考えていると殺されるから、こういう戦場で彼女が目の前にしか集中してないときに思うのだが。
「?」
などと考えていたが、異変に気付いた。
「まずい! さっきのいなごだ!」
「兄者! ここは俺に任せて戌亥を連れて走れ! 向こうの隊に応援を!」
「馬鹿か! 妖刀も持たぬおまえにあの数をどうにかできると思っているのか! ここは全員で撤退を――」
先ほど蓮羽に斬られた女。それを抱きかかえる男と、いなごに立ち向かおうとしている男は同じ顔――双子か。そして君嶋白鷺は蓮羽が今押さえてる。いや、もうすぐにでも殺すだろう。
なら、あの女はどこに行った?
そこまで考えた瞬間に、気付くべきだったのだ。自分がすでに、死角から迫られていると。
「――んぬぁっ……?!」
音もなかった気配もなかった匂いもなかった見えもしなかった。
背後から心臓を一突きされるまで、少女の存在に一切気付けなかった。
あり得ない、などと大見得を切るつもりはないが、それにしたって存在感が無さ過ぎる。
こちらだって相応の戦火を潜り抜けてきた。背後を取られることも何度もあった。だからこそ鍛えられた危険察知能力があった。にも関わらず、少女は掻い潜るどころか溶け込むように、当然のようにそこにいてまったく気付けなかった。
「――」
何か言ったか、何も言ってないか。
ともかく少女は刺されたことで力を失った腕から妖刀を奪い、躊躇なく地面に叩きつけて刃毀れさせ、そこに拳銃を突き付けて、折った。
地面を跳ねた弾丸が、さらに倒れそうになっていたこめかみを追撃してきたのは偶然なのだろうか。まぁ疑問に思ったところで、悪虫には考える時間など、なかったわけなのだが。
◀ ◀ ◀ ◀ ◀
『ぐぉぉぉぉぐぉぉぉぉぉにぃぃぃぃぃ゛いぃぃぃぃだぁぁぁぁぁぁぁぐぅぁぁぁぁぁぁ』
静かに。
折った妖刀を殺した相手の腰にある鞘に収めながら、鳴無は自身の妖刀を撫でて諌める。
妖刀は折れると力を失うこと、それでも死にはしないこと。打ち直せばまた蘇ることなどを教えてくれたのはこの妖刀なのだが、しかし今はまだ戦闘中で敵もいることを考えれば、無駄口は避けた方がいい。
怖い声で啼くが色々なことを知っていて教えてくれるし、物分かりもいい。だから特別機嫌を損ねることなく、言うことを聞いてくれる。
だから兄はこの刀を自分に託したのだろうかと、兄が亡くなってから思う。
兄曰く、この妖刀を手にしたとき、妖刀は何も問わず何も喋らず、誘惑も何もしなかったらしい。けれどこちらから問いかけると、一切の例外なく応答したという。
自分達の弱点も自分自身の能力もすべて、包み隠すことなく教えた妖刀に兄は問うた。
「何故、君はなんでも教えてくれるんだい?」
すると妖刀は答えた。
教えたところで、何も変わらないからだと。
人のように意思を持ち、弱い心を操って自身の異能で暴れさせることができるとて、自分達が武器であること、たかが物であることに変わりはない。
だが人は不変ではなく、千変万化するものだ。
弱き心も鉄の如く叩いて鍛えれば、強く仕上がるもの。それこそ妖刀の支配など及ばなくなるまで強くなり、自分達はいいように使われるだけだと。
実際、妖刀を掌握して使う人間は壊刀団にも何人といた。それこそ六道剣の面々。最近話題の盲目の剣士。義経流の天才など、話題になるような面々は必ずと言っていいほど妖刀を掌握し、使いこなす者ばかりだ。
だから妖刀の意見はすごい自己否定の強い物だったけれど、同時に人間の強さを凄く肯定しているからこその意見だなと思ったよと、兄は笑って言っていたっけ。
だから私は兄が亡くなってから一度だけ、妖刀に自分から問いかけた。自分の負った心の傷とその経緯を胸の内で語り、それでも立ち直れるかと問うた。
すると妖刀はしばらく黙ったかと思えばおまえの気力次第だと、なんとも当たり前かつ他人事の回答を返した。
落胆しそうになると続けて妖刀は言う。
おまえ自身が克服したいと思うのなら克服するし、克服したいと思わないのなら克服しない。それだけのことだ。と、当たり前のことを言い切った。
だが実際、それだけのことだったのだ。
(次、行く)
『゛いげ……゛お゛ま゛えにぎづぐやづわ、だ゛れも゛いない……!』
(知ってる。力を貸して……!)
一歩、力強く踏み締める。
地面と水平に、滑空するかの如く駆け抜ける。木々の幹を足蹴にして、重力に逆らって跳ぶ。
音もなく気配もなく匂いもなく、暗殺者の如く忍ぶこともなく、ただ真っ直ぐに敵めがけて駆け抜ける。
さながら、このときの鳴無は剣戟の最中に体を撫でる風の一つのように、君嶋と死闘を繰り広げていた蓮羽へと当然とばかりに肉薄して、蓮羽の背中を突き刺した。
今の今まで六道剣相手に一方的に押していた蓮羽は、突然の事態に驚愕する。
だが驚いたのは鳴無もだった。背中を突き刺そうとした一瞬でわずかに体の向きをズラし、辛うじて急所への一撃を回避していたのだから。
確かに突き刺す寸前、本当に直前の直前にはこちらの存在に気付ける。そういう能力だ。
だとしても回避しきれるものではないし、気付けるはずもないほど本当に直前になって解除されるはずなのに、蓮羽は反応して見せた。
深手を負わせられたものの、仕留め損なってしまった。顔面蒼白になった蓮羽のとっさの裏拳に、防御する間もなく殴り飛ばされる。
転げまわって木に体を打ち付けて、ようやく止まる。全身を打ち付け、擦り剥いたものの軽傷だ。戌亥ほどではないし、奴ほどでもない。
「あぁ……あぁぁっ! あぁぁっ! あぁぁっ!」
背中を刺されたのだ。人間は本能的に傷口を手で押さえようとするものだが、手が届かないからだろう。蓮羽はその場でただ狼狽し、青ざめた顔を覆って呻くしかできず、やがて痛みに耐えかねて絶叫した。
「酷い酷い酷い! 痛いっ! 痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃっ!!! なんですかなんですかなんなんですか?! 何が起きたんですか何が起こったんですか何が何が何が何が! っがぁぁぁぁぁぁぁっっ!!! 酷いです酷いですひたいですひたいです痛い痛い痛い痛い痛い! 斬られた?! 刺された?! 貫かれたぁぁっ?!」
背中から大量に血を流す。
興奮し過ぎて自ら寿命を縮めていることに気付いていないのか。彼女は喚き、叫び、暴れ、撒き散らし続ける。
そして鳴無含めてその場にいた全員に殺意と憤怒に満ち満ちた眼光を向けると、自身の足元に刀を突き刺して、ただ大口を開けて言葉ではないただの咆哮にて天を衝く。
「皆殺しです! 皆殺し皆殺し皆殺し皆殺し皆殺しぃぃっ?! 皆様あんこは半殺し派ですか!? 私は皆殺し派ですだって響きがいいですもんね! 半殺しってなんか中途半端で嫌いなんですよそうなんですよえぇそうなんですよ! だってそうでしょう?! 中途半端に殺すなんて難し過ぎて、逆にできないじゃないですか!? だから皆さん殺しますね九分九厘殺しますね十割十分殺しますね!? 念入りに隙なく油断なく、弱り切ったところを集って殺す!!! それが私の信条――それが私の妖刀、
蓮羽が叫んだかと思えば、彼女と彼女の妖刀が複数現れた。
分身能力――しかも烏合の衆などという名前を大きく裏切り、出てくる分身は蓮羽歌玄という怪物。でなければ、戌亥の意表を突くことなどできはしまい。
だが利点ばかりではないようだ。
妖刀もまとめて分身しているが、妖刀を握る蓮羽の分身は全員、鳴無から受けた背中の傷より血を流し、痛みに顔を歪ませていた。分身というよりは複製に近い。
冷静さを欠いたばかりに彼女は己の能力を露見し、同時に利点と欠点を露見したのだった。
が、戌亥はすでに戦闘不能。
君嶋は今の今まで蓮羽と戦っていてやられたのだろう。両肩に両足、腰にも一か所、突かれたと思われる部分から出血していて、満身創痍もいいところだ。
まともに戦えるのは未だほぼ無傷の牛越兄弟と、まだ軽傷の鳴無自身。
だが三人共が戦いに参戦すると、戌亥が助けられない。誰か一人が彼女を別の小隊に送り届けて治療させなければ。
だがそうはさせまいと、蓮羽は瀕死の戌亥の分まで分身を作っていた。誰一人逃さず殺す気だ。予告通り、皆殺しにすることしか考えていない。
「殺すっ! 殺す殺す殺す殺す殺す!」
「寄って集って圧し殺す!」
「茨の如く全身突き刺して!」
「五体ばらばらにして殺す!」
「ざっくばらんに!」
「斬り殺すぅっ!!!」
六人同時に斬りかかってきた。
騒がしいのが六人もいるともはや騒音だ。ただただ鬱陶しい災厄だ。
手負いになって冷静さを欠いた化け物が六人も同時に襲い来るから、唯一味方側で騒げる牛越兄弟が喧嘩口調で喚き始める。
が、だからこそ誰も気付かなかった。気付けなかった。
迫り来る影が二つあったことに。
内一つは六人に増えた蓮羽の一人を抱きかかえて飛び上がり、そのまま鳥の如く飛んでいく。
もう一つは鳴無に斬りかかろうとしていた蓮羽の首を、真横から描き斬った。
間欠泉顔負けの勢いで首から血を噴いた蓮羽――本物か偽物かわからないが、とにかく蓮羽の一人が首を押さえながらも白目を剥いて倒れ、そのまま死に絶える。
「大丈夫?! 静閑ちゃん!」
平気、と加勢に来てくれた織田に頷く。
彼女は此度の掃討作戦にはいなかったはずだが、本部の誰かが一計を案じて増援を派遣したのだろう。とにかく、お陰で助かった。
「おまえか? 鳴無の妹、というのは」
と、背後から声がして織田は咄嗟に跳ねるように下がる。
敵ではないのだが、織田も含めて団員の誰もが対面して緊張する相手だった。だが同時、彼が援軍を率いてきたのならもう大丈夫だと安堵もできた。
何せ彼は、壊刀団最高戦力――六道剣の中でも、最強を誇る男だったからだ。
「よくやった。鳴無の妹」
名は、
せめて
彼が率いてきた援軍は、寄って集って殺す宣言をしていた蓮羽を数で圧倒し、的確に駆除したのだった。
「君嶋も派手にやられたな……さすが、元辻斬りだな」
「宮本様、あの女をご存じなのですか?」
すでに死体となった女を差して言う。
宮本は長く伸ばした
「九州で一時期有名だった辻斬りだ。自分の一家を惨殺した挙句、一六人も斬り殺した大罪人。女の身でありながら幕府に斬首刑を命じられたのだが、執行日に逆に執行人の首を刎ねたという。名を、蓮羽歌玄」
このとき、鳴無は初めて怨敵の名を知ることとなった。
だが同時、敵もまた自分のことを知り、ここに因縁が生まれる。
この因縁の決着は、まだまだ先の話。此度の戦場では互いに痛み分けで、幕を下ろした。
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