第83話
「それではこれにて婚約式をお開きにする私達は儀式の準備に入る。」
陛下の側近たちがそう告げると会場にいた方々を会場の外へ誘導する
「…またお会いできる事をお待ちしておりますアナスタシア様」
「えぇ。わたくしも楽しみにしておりますわ」
私も招待客に社交辞令を済ませ、早々と神殿へ向かう
「お、おい。そういえばお前の神器はどこだ?」
「ふふっ貴方がお持ちですよユノ王子。」
「まさか…これ?」
会った時に渡した銀製の剣を取り出し訪ねてきたので頷く
「お前…こんな大事な物俺に預けるなよ」
「いざとなればそれで私を刺していただいても構いませんよっといったではありませんか」
「あれは、お前がアナと名乗らなかったからだろうが!」
「そうでしたっけ?」
「まぁいい。これが神器として、神殿で使うんだな?」
「えぇ。片方の力だけでは鎮めることしかできなくとも、二つあれば完全に封印できるそうですよ」
「巫女たちがそう言っていたのか?」
「えぇ、私達は疲弊していたのもあって力及ばずだったけれど貴方達なら大丈夫だそうよ」
「巫女がそういうなら大丈夫なんだな?」
「えぇ…だから心配しないで」
「それは無理だな。今にも死にそうなやつが目の前にいるからな」
そういって私の長い髪を撫でた
「ゆっくり、目を閉じて」
「え?急に何?」
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