第82話
「デタラメだ!大体、お前が後継者だったとして影の巫女なんて証拠もないだろうが」
「証拠ですか…そうですね」
『よい、我等を出せ。あの無礼者に説教してやるわ』
懐に入れておいたリングを太ももにつけた
「影に祈りを」
「お、お前、はしたないぞ」
『ごきげんようアナスタシア』
以前ユノが見たという巫女の残像思念というのはこのことか初めて見た
「シュトリーゼ様レイス王子です。何故光の巫女がレイス王子を選らばなかった理由が知りたいそうです」
『貴様か、この無礼者は』
「そうだ!俺の納得のいく説明をしろ」
『そうだな。まずその態度が気に入らん。跪け愚か者』
「ぐっ」
言霊のごとくレイス王子は膝をついた
『よい眺めじゃ。では理由としては野心ばかりで命を惜しくて逃げだすようなお主にパートナーを任せられん。』
「逃げだすことなど…」
『絶対無いといえるのか?たとえアナスタシアが死を望んでいたとしてもお主をパートナーにすることはないと思え』
「アナが死を望んでいるってどういうことだよ。シュトリーゼ様!!」
『失敗すれば二人とも死ぬとわかっていて失敗する思えばお主を逃がそうとするだろう。アナスタシアはそういう女だ。じゃがお主は一緒に生きると誓ったから信じたまでの事』
「アナ…」
「大丈夫、一緒にいてくれるんでしょう?貴方が折れない限りは一緒にいるわ」
『この二人を見よ。この絆を絶つことは我らが許さぬ。よってレイスの継承は認めぬ。異論はないな?』
返事の代わりに会場にいた招待客が歓声を上げた
「くっ」
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