ミア迷宮! 謎の敵?

 地上へと到着。


 先ずは帰還した一番の目的である教会へと向かう。

 門で前回と同金額の寄付をすると同じ建物へと通される。


 順にお祈りを捧げていく。

 今回は神様の気紛れ? も起きず、全員二階の階ボスフロアマスターのお蔭で無事レベルアップを果たせた。


 ステータスモニターを開くとレベルが十三に。いくつかの魔術、そして今まで空欄であった場所にスキル名が表示されていた。


 これで菜緒の考察通り、女神像の前で祈らないとスキルは得られないという事が判明する。


 こんな設定面倒くさ〜と思いながらも初めてのスキルにワクワクしながら読み込んでいく。

 すると『魔術イリュージョン世界ワールドへのご招待』と表示されていた。


 なんだろう、どんな効果が? と詳細説明をポチッと開くと「対象に幻想を見せることにより唱えた魔術の効果を五割増しに高める効果がある……かもかも?」とのこと。


 さらに常時発動型で回数制限などはなく、しかも「スキルのランク」が上がると相手に幻想の種類が選べるようになる、と記載されてあった。


 当然の事だが「唱えた呪文魔術」の効果を高めるのが目的であって、スキル単体では何の役にも立たないとのことだ。



 という事は得意の「お落とし穴」ではあまり役に立たないのかな?

 てゆーか、最後の「かも?」ってどーゆーこと?

 どう捉えたらいいのかね? 「かもかも?」を



 仲間達も最低一つは無事取得出来た様で皆、自分のモニターと必死に睨めっこをしていた。


「やっと覚えた~」


 隣の姉が安堵の表情で呟く。


「何を? 九九?」


 ゴン


 頭をドつかれた。


転送テレポート〜」

「……とゆーことは」

「直ぐにでも地下三階から再開できるってこと~」



 イェーイやっと来たか! ファンタジー世界定番の非科学的魔法の象徴!

 でも今は素直にありがたい、というか正直長々と歩きたくない!



「ダンジョンから地上」にはアイテムを使えば誰でも一発で噴水脇へと戻れる。

 だが逆に「地上からダンジョン内の任意の場所」に行きたい時は、自らの足で入口から入り歩いて向かうか、又はダンジョンに入ってから転送テレポートの呪文を使うかの二通りしかない。


 呪文を使わない、又は使えない場所、レベル上げの周回が目的というなら長々と徒歩でも良いのだが、そうでないなら当然時間は掛かるし、他の冒険者と被ることもあるし、ましてや一度戦った相手と再度戦わなければならずとっても面倒臭い作業になってしまう。


 特に今の私達には時間が限られており、このまま迷宮へとトンボ返りが確定している状況下で、正直そんなことに労力を使いたくはない。


 因みに便利な転送テレポートにも制約がある。

 例えば一度行ってマップを開放した場所にしか行けないとか、迷宮ではボス部屋や階段等には「飛ぶ」ことは出来ないとか、術者から一定の距離を離れていた者は置いて行かれるとか……等々。




 次に消費したアイテム類の補充を行うため「ボルダック商店」に立ち寄った。

 その際、買取りカウンターに寄り入手品を見せながら買値を尋ねたところ、武器とスクロール系は定価のおおよそ半値、ポーション系に関しては、エリーが値切りに値切った額とほぼ同額か僅かに低い額と判明。


 ただ武具に関してはがあるようで、今の時期は多少色目を付けた額で買取を行なっているとのこと。


 聞きはしたが現在お金には困っていないので、入手品は売ることはせず手元に残しておくこととした。

 それでも嫌な顔一つせず営業スマイルを貫く店員さん。


 私には真似出来ません!



 次に今回の報酬を受け取る為、ギルド窓口へと行く。


 このゲームシステムでは、冒険者の収入は入手品を売却して益を得るか、又はモンスター討伐をしてギルドから報酬を得るかの二通り。


 全員でゾロゾロと行っても仕方ないので代表して私が受け取ることにし、一人窓口へ。


 近付くとこちらの姿を見付けた受付嬢が前回とは違い営業スマイルへと瞬時に変わるのを見てしまう。

 その変わり様に若干引いたが見なかった事にし要件を伝えると、報酬だけは原則リーダーへの引き渡しとなっているとのことなので、仲間達と一緒に待っているラーナを手招きで呼ぶ。


 すると何を盛大に勘違いしたのか物凄い勢いで抱き着いてこようとしたのでフイっと躱すとそのまま壁に激突、音と振動を撒き散らし周りの注目を一身に集めていた。


 とは言ってもこの場には我がパーティー以外は誰もいないけど。


「な、なんで避けるの~?」


 顔を抑えながらヨロヨロと立ち上がる。


「壁は……大丈夫そうだね」

「か、壁の心配~⁉」

「当然でしょ? それと呼んだのは報酬の受け渡しはリーダーでないとダメだから」

「あらあら~お姉ちゃん勘違いしちゃったわ~」


 やっぱりそうだと思ったわ。


 因みに私だけでなく受付のお姉さんもカウンターの下に避けていた。



 そりゃそうだよね

 あんな勢いで迫られたら誰でも怖くなって逃げるわな



 引き攣り顔から引き攣りスマイルに変えた受付けのお姉さんが再度説明を始め、胸のペンダントに手を翳すようにと指示されたので手を翳すと、服の下のペンダントが僅かな間輝く。


「はい、確認出来ました。今報酬をご用意いたします」


 するとモンスター討伐報酬として木製のトレーに乗せられた合計五千Gが出てきた。

 その際、内訳としては一階の階ボスフロアマスターが千G、二階の階ボスフロアマスターが千五百Gで、ボスと一緒にいたのと呼び出されたコボルドは二体で千Gと口頭で説明を受けた。


 因みに一階の階ボスフロアマスターに呼ばれたスライム達は他のモンスターと同様の評価で加算対象ではないとのこと。


 その時、訓練場で疑問を抱いたことを思い出し、

 神様はそこまで細かいはしていないのかな~?

 それともホントに見掛け倒しだったの?

 等と色々考えたが、神様の性格を考慮すると全て当てはまりそうなので、早々に考えるのを止めることにした。



 報酬を受取りそのまま地下の酒場へ行き、リンはガッツリと、それ以外はティータイムとし軽い休息を取った。


「この辺りに公衆浴場みたいなものはある?」

「ありますよ。この建物のすぐ裏に」

「裏? ホント?」

「はい。ギルド直営で冒険者専用ですから空いてますよ」


 前回と同じウエイトレスさんにチップを渡して聞いたらすぐ裏にあるとの事。

 温泉ではないらしいが入浴出来るなら今回は良しとしよう。


 建物ギルドから出て建物沿いに裏手に回り込むと目の間には大きな川が横切っており、そこに横幅がかなり広いアーチ状の木造橋が架かっていた。


「珍しい橋? ですよね!」

「向こう岸が橋で見えないなの!」

「まるで登山やな」

「おさかなさんみーつけた!」


 一般的な「平坦な」橋ではなく、進むにつれ丘の様に上り坂になっており先を見通すことは出来ない造り。

 橋の手摺りは赤く塗られており、頭を下げてからでないと渡ってはいけないような、どこか神秘的な雰囲気が漂っていた。


 さらに橋の下に流れている川。

 水深も浅く透き通ってとても綺麗なのだが、風が吹いていない朝方の湖の様に、一切の波や波紋が見当たらない。


 どちらかと言えば川では無く「堀」の様にも見えるのだが、そこで身を動かして泳いでいる魚が前へと進みもしていないところを見るにがあるのは間違いない。


「ねえねえ、みんな聞いて」

「エマちゃんな~に~」

「お風呂は後にして先に「下っ端の迷宮」の地下三階攻略しちゃおうよ」

「私も賛成~」

「どしたん? 二人とも」

「そうですよ。お風呂好きのお二人が」


「い、いやね、入るんならボス倒してからゆっくりと」

「の方がいいわよね~」


 息がぴったりの姉妹。でも何故か挙動不審。


「うん、私もそう思うよ」

「そ、そだよね! 流石菜奈ちゃん!」

「私もそう思うなの!」

「わ、私も!」


 菜奈に続いてソニアとランも賛同してくれた。

 お礼として親指立ててグーを突き出す。


「エマさんがそう言われるのでしたら私も付いて行きます!」

「我も戦い足りないと思っていたところで」

「シェリーや、汗は流さんでええの?」

「それも修行の一環と思えばいい」

「仕方ないな。その代わり夜は酒飲ませてもらうで〜」

「ウチもや!」

「姉ちゃんは酒弱いやろ? 次の日大変とちゃう?」

「ちょっとくらいええやんけ!」

「ちょっとだけな?」


 二十歳組も了承した。


 ラーナを見るとニコニコしているだけで何も言わない。

 皆の意見が出揃うまでは口を開く気はなさそうだ。


 最後に菜緒に視線が集まる、が先程からエマ姉妹を澄まし顔で眺めているだけで特に目立った発言やリアクションは起こしていない。


 こういう状態の時は頭の中で何かしらの思考を巡らせている真っ最中、つまり何かを考察しているという分かり易いシグナル。


 それを知っているエマは菜緒と目を合わせようとはせず挙動不審となる。


「仕方ないわね。楽しみは取っておきましょう」



 ふ、ふえーーどうやらこっちの心情に気付かれなかったみたい

 一先ずは安心……って問題の先送りか

 いや、問題というよりも嫌な事の先送り

 心は行きたいけど身体は進みたくないという


 とぉーても嫌な予感しかしないんだわさ

 それは隣の姉も同じでどちらかと言えば予感よりも確信に近い


「なら決まり~迷宮へれっつご~~」


 急に元気になるラーナ。実は戦い足りなくてウズウズしていたようだ。


「よ、よし! ボス倒してから風呂入って夜は飲んでから寝るぞーー!」


「「「おーーーー!」」」


 そのまま転送の館へと行きダンジョンへ。

 初転送テレポートを使い地下三階へとやって来た。


 階段付近の造りは上階とほぼ一緒であったが進むにつれ明るさが増していく。

 通路も一本道でモンスターにも会うことも無く、百m程度進んだところであの特徴的な扉が現れた。


「ここが迷宮の主ダンジョンマスターの部屋かな?」


 マップを見ると光点が一つ、部屋の中央に動かずに点灯している。


 一階は一つ、二階は二つ。その流れでここは三つかと思っていたが予想が外れた。


 まあ少ないならそれに越したことは無い。

 それよりも問題はこっち……


 目の前に聳え立つボス部屋の扉。

 上階と造りは一緒。

 ラーナリーダーも流石に学習したようで、ノブに手を掛けようとはしない。



 さてさて、内開きなのか外開きなのか、そこが問題だ……



「ちょっとだけ押してみるなの!」

 周りの空気を読んだソニアがノブに手を掛ける。


「そーーとね」

 何故か小声で答えてしまう。


「了解なの」

 眉を寄せゆっくりと頷きながら小声で応じるソニア。


 ノブに手を掛けそーと前後に動かそうとするがピクリとも動かない。


「…………ダメなの」

 眉間にしわを寄せ神妙そうな面持ちで報告してくれた。


「今度こそ鍵ちゃう?」

「鍵穴らしいモノは見当たらないぞ?」

「魔法で開けるのかしら?」

「そんな呪文あるの?」

超有名めちゃメジャーな呪文があるやんけ、ア〇カムって」

「あったとしても誰も使えないじゃん!」

「もしかしてここで面白い芸を披露しないと開かないんじゃないですか? 例えばルーパー音頭とか?」


「あいたのね~~」


 全員の視線が扉に向けられる。



「「「今度は両引き戸かい!」」」



 次からはリンに任せよう……うん



「ま、不味い! 早く入らないと」


 何度目よこのパターン


 扉の中は薄暗く、逆にこちら側は明るいので我々がここにいるのはバレバレだと思われる。


「みんなストップ~今回は隊列組んで堂々と入りましょ~」


 雪崩れ込もうとしたところ冷静な声のラーナに制止される。

 思わぬ指示で全員その場で足を止めた。


「どうせバレてるなら急いでも急がなくても余り変わらないわよ〜」


 ウチの姉も同意見のようだ。


 敵の位置は分かっているし、リンもまだ中には入らずに目の前にいる。

 それにこちらもそこそこはレベルが上がっているし戦いにも慣れてきたところだ。


 もうそろそろボス相手に奇襲することに拘らなくてもいいのかもしれない。


 って一度も成功してないけど……


「そんじゃリーダーの言う通り定位置に着いて、余裕を持って入るぞーー!」


 素早く移動する仲間達。


「てきはひとがたみたいだぞ~」


 へ? 人型? 何それ?


 中を覗いていたが定位置につく為、こちらに向き直った時に教えてくれた。


 開いた扉の前に整列し中を見るが薄暗く敵の姿は確認出来ない。

 最後にマップを見るが、ボスはまだ部屋中央付近から移動していなかった。



 ってかリンにはあれが見えているってこと? 

 ジョブのお蔭かな? 

 それとも匂い?



 全員が入り自然と扉が閉まるとやっとこちらに向けゆっくりと移動を始めた。

 するといきなり小ウインドウが開き「未確定生物A」との表示が現れた。


 さらに今まで赤かった光点が黄色へと変わる。


「ホンマや、オークちゃうで! てかAって何なんや?」

「黄色って何なの?」

「分からないけど~一先ず前衛は防御を固めて〜」

「「「了解!」」」


「遊撃は散開~前衛が敵と接触したら囲む形で攻撃開始~」

「了解なの!」「ニンニン」


「その他は応戦準備しながら待機~」


 うん、正攻法で行くつもりだ。正体不明な相手でもこれならリスクは最小限で済むだろう。


 だけど黄色って?

 マップ上では敵は赤、冒険者は白と色分けされているが、黄色は見た事がない。

 敵? とエンカウントしている状態でヘルプ検索を掛けている余裕も今はない。


 しかも……


「ねえ、なんか来るの遅くない? ってゆーか何か嫌な予感しない?」

「エマは嫌な予感がするの? でも遅いって部分は同意見。何て言うかあまり緊張感が感じられないっていうか」


 コボルドどころかオークよりも遅く、人がノンビリと歩くくらいの速度で近寄って来ている。


 ただお蔭で遊撃隊は余裕で配置に付けたし他の者も考える時間を充分に取れたようだ。


 だがそのせいで逆に今までの敵とのギャップを感じ、正体不明な事や黄色い光点も相俟って、あのリンでさえも近付くことを躊躇っているようだった。



 この敵は今までの奴とは明らかに違う気がする……

 これが迷宮ボスダンジョンマスターの貫禄だっていうの?



 私の場合、緊張感は感じないという点を除き抱いた感想は皆とは違い、敵がこちらに向け動き始めた時から嫌な予感がし始め、実の所は今では逃げ出したい気分が心の大半を占めていた。



 何だろ……アイツ



 待ち構えること約一分、姿がやっと見える位置まで迫ったところで前触れもなく動きが止まった。

 釣られてこちらの動きも止まる。


 静まり返る空間。

 誰かの息を飲む音が聞こえた瞬間、前衛ガードの中心にいる菜奈目掛けて目にも留まらぬ速さで迫ってきた。


「来るよ!」

「は、早い〜!」


 気が付き大楯を構え注意喚起をする菜奈。


 脇のシェリーは既に抜刀して、シャーリーは槍先を向け返事をせずに集中力を高めている。


 一方、間を詰めていた遊撃の三人は突然の行動に虚を突かれ、あのリンですら出遅れてしまい、距離を空けられてしまう。


 急ぎ追い掛けるが全く差を縮める事が出来ない。


「一の撃‼︎」


 菜奈の五m程前で切先を敵に向け構えていたシャーリーの間合いに入った瞬間、気合と共に渾身の突きを敵に向け放つが触れる事なく風の様に躱されてしまう。


「ニの撃‼︎」


 がそこに待ち構えていたシェリーの目の止まらぬ速さの突きが敵に刺さる、かに見えたがこれは態勢を崩しながらも既のところで躱された。


「三の撃!」


「ニの撃」で大きく態勢を崩してしまい勢いが削がれたところに見えない位置から近付いていた菜奈が、大楯を投げ捨て片手剣を両手で持ち、大きく振りかぶった剣をこのタイミングしかない! と絶妙な間合いで振り下ろしてきた。


 これは誰の目から見ても避けられないだろうと思えたのだが、背後に目でもあるかの如く、しかもあり得ない態勢でギリギリのところで避けられてしまう。


 だがそこに遊撃の三人が追い付き、刀と拳と蹴りが三方から同時に襲い掛かる。


 それに対し敵は、咄嗟に菜奈の腕を掴み身体を捻りながら勢いをつけ三人に向け投げ飛ばし進撃の妨害とし、自らもその勢いを利用して後衛へと向かい始めた。


 前衛と遊撃が完全に置いていかれる形となり、もう敵を遮る者は誰もいない。


 後衛組は一応攻撃準備をして待っていたが、この位置では呪文にしても矢にしても斬撃にしてもブレスにしても、避けられた場合確実に味方に当たってしまうので打つことが出来ない。


 誰もが諦めかけ密集したところに迫ってきた敵は、何故か大きくジャンプして頭上を飛び越えて後方へと着地、そのままエマ達が入ってきた扉を開け振り向きもせずに出て行ってしまった。


「みんな怪我はない?」


 集まる仲間達。


「え、ええ〜」

「一体今のは何なんや?」

「分からない」

「怖かったですぅ」


 こちらの攻撃が一切当たらなかった。

 どうみても「下っ端の迷宮」に相応しいランクの敵ではない気がする。


 しかも私達の頭上を飛び越えていく際に偶然見かけた敵の「目」。


 どこかで見たような……

 しかもあの動き……



 ゴゴゴゴーー



 思い出そうとしたその時、入口とは反対側の壁が大きな音を立てて崩れ去り、そこに明るい通路が現れた。


「え? ここ、ボス部屋ではないん?」


 部屋も明るくならないことから察するに、どうやら違ったみたい。


 現れた通路と入ってきた扉を交互に見てからもう一度マップを見ると、黄色の光点は既に何処にも見当たらなかった。

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