第66話 総力×最大敵=決戦
『I oes not belon orld here.
is ot recogniz re rl .
existence ho his is not recogniz .
The se rate here 40%.
he is c which i sea d here is two.
he re is peculiar.
The interference from is nce in wh it was seale decr ses n p wer.
resistan e fr m the ce i ch it as sea s d eas .
rus nd the s e in which it w aled sui ntil i is set o one.
W at exists here cannot e re ize .
Outsi e nnot be ec d f e.
Er r!
I re oc red t ace.
A se ops ha g a pe t mean g.
T fluen of d ortion occ in e nce of a nside.
rning!!
T pace c es ring coll e sta by.
The s no time i anceli reparation. 』
骨が折れるとか関節が外れるとか、硬質でありながら妙に生物的な音を立てて暗い空間にヒビが入る。私の足元を中心に放射状に空間を押しのけて文字通り割り込んできたのは、虹色の光を宿す透き通った水晶の地面。
渾身の気合いを入れて引きずり込んだその領域はみるみる広がり、ちょっとした広場ほどまで拡大したところで、周囲に棘のようなものを生やし始めた。いつの間にか距離を離し始めていた2つの姿を追いかけるように棘は水晶柱になり、林になり、びっしりと生え広がっていく。
やがてその塊は巨大な結晶としての姿を現し、私の背後に幾つもの星が煌くようになって、特殊スキルは発動を完了した。ごっそりと魔力を持って行かれて息も荒ければ気分も悪いが、その上で手は止めない。
「『配下召喚』」
「うわっ!?」
「なんだなんだ?」
「のぉ、っと」
「……あら」
「あ、あれ?」
「ッとォ?」
実質初めての術の行使に戸惑いとも驚きともつかない声がそれぞれの調子で上がる。私は無言で、回復した魔力の全てを彼らの守りにつぎ込んだ。動きや視界の疎外にならないよう特に透明になおかつ体に張り付くように纏われた結界殻に気づいて、全員の視線が先にある人影へと揃う。
私はそれに数秒遅れ、大きく息をついて姿勢を正す。護剣を顔の前に、杖を相手に向けて、宣言するように声をこぼした。
「――思い通りになんて、1つたりともいってたまるか」
勝負をするのは手札を全部揃えてから。それでも足りなければ編み出すし、まだ足りなければかき集め、なお足りなければ敵から奪い取ってでも食らいつく。
人間であることはとうに捨てた。化け物でも何でも好きに呼べばいいさ。私が変わらないのは、私である事、それだけでいい。
〈ふぅん。まぁ、手札としてはそれなりだね〉
「本人と比べれば一歩も二歩も劣っているが、そうか、本質は磨く事だったかぁ」
〈だからこそダンジョンを構えれば難攻不落になるし、スキルを鍛えれば伝説級、配下を持てば天才が奇跡に早変わりだ。惜しいね〉
「惜しい惜しい……確かに、得難く失い難いぃ……が」
〈うん。けど、〉
変わらずのんびりとマイペースに言葉を重ねる二つの影。ポーションを飲み干した後即倉庫にアクセスして重量限界までアイテムボックスに補充を入れる。
戻った魔力と保った戦意の前で、無造作に感情の無い瞳が2対4個こちらを向いた。
「〈ここまで反抗されても許せる程じゃないな〉ぁ」
瞬間。
ノーモーションで、大魔法が炸裂した。当然こちらも待機していた魔法を放って相殺。その間に衝撃波をぬうように前衛組が飛び出して、その眼前に周囲の闇を材料として数万の影がゆらりと姿を現した。
鎧を着けて盾と剣を構える影絵のような姿は個性という物がまるでない。明らかに見てくれから消耗品で、材料と術式と今の構成力を見るに自爆ありのたんなる雑魚だ。未だに小手試しと言ったところか。
「面倒な壁じゃの……」
「全員、ソレは無視していい」
「は? 主なんで?」
「どうせ衝撃波で消し飛ぶ程度の雑兵なんざ殴るだけ動きの無駄。仕掛けてあるトラップ食うだけ損だからスルーして良し」
「ァーなるほどなァ」
「りょうかいだぞあるじ!」
なので突っ込もうとした全員に逃げるように声をかけて、言ってる間に用意した魔法でそれらをすべて吹き飛ばした。次々湧いてくるものの、アレは私が閉じ込められていた空間と同じくこの場所そのものだ。
だとすればこれは軍隊との戦いでは無く空間的な陣取りゲーム。精霊神様の加護とダンジョンマスターとしての能力により4大8小属性のいずれかを帯びた魔力があれば、その場は私の物として切り取り支配する事が出来る。
確かに相手は神と呼ばれる存在でこの空間は果てしないが、限界があるのは既に確認済みだ。
〈へー、空間を切り取りにかかってきたか〉
「妥当だねぇ。とはいえ、底はこんなもんじゃないよぉ?」
「ふん。この程度は想定内だ」
余裕の言葉と同時に空間が広がる。やはり、同時展開可能領域があれだけの範囲で、キャパシティとは別問題らしい。けどそんな事は分かっている。ボス戦というのは得てして削りダメージによる攻防だ。最初から消耗戦前提で戦略を組んでるっつの。
「レポリス、20秒ちょうだい」
「……了解したわ……」
こちらの集中力が持つ間に出来うる限り削ってしまうために大技を準備する。その間の攻撃はレポリスに任せた。……見る限り調子よく影絵の群れを削っているから大丈夫だろう。
【スキル『同時展開』同系展開】
最初の1つを基準にして、枝葉が伸びるように波紋が広がるように多重に魔法陣を組んでいく。
【スキル『同時展開』異系展開】
【スキル『火属性適正』アッシュ・エンド】
【スキル『爆属性適正』ブロウアップ・シェード】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『魔力操作』過魔力発動 倍率:10倍 対象:同時発動スキル】
以前撃った時よりなお強く、なお広く。それはそもそも発動していいのかと疑問を投げかけられる程度に凶悪に。
【スキル『同時展開』異系展開】
【スキル『水属性適正』サブマージ・コフィン】
【スキル『氷属性適正』ホワイト・ゼロ】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『魔力操作』過魔力発動 倍率:10倍 対象:同時発動スキル】
追加で自動杖から威力上昇の補助魔法を重ね掛けし、空気を読んだリオから更に補助が飛んできた。
【スキル『同時展開』異系展開】
【スキル『風属性適正』エアロ・アウト】
【スキル『音属性適正』ハウル・ペルマネンス】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『魔力操作』過魔力発動 倍率:10倍 対象:同時発動スキル】
狙いは荒くなるが、私の領域以外の全てが対象だ。これだけ大きければ、どれだけ荒くとも外す心配はない。
【スキル『同時展開』異系展開】
【スキル『土属性適正』ガイア・イラ】
【スキル『木属性適正』プランター・ニィル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『魔力操作』過魔力発動 倍率:10倍 対象:同時発動スキル】
最後の仕上げをする前に前衛組に一応の警告を飛ばしておいて、それぞれがそれぞれに『結界術』を使って自分で結界殻を強化したのを確認。
【スキル『同時展開』異系展開】
【スキル『結界術』多重展開:転送結界(100m外) 対象:同時展開術】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『結界術』設計結界“倍増球” 対象:同時発動スキル】
【スキル『魔力操作』過魔力発動 倍率:100倍 対象:同時発動スキル】
むしろこんな空間壊れてしまえ。そんな思いを込めて、十分に修練を積んだ高速操作ありきでも20秒の溜めが必要な魔法を解き放った。
〈おぉぉ?〉
「こ、これは……また何と自重の無いというかぁ?」
転送結界により私の領域外へランダム転送された魔法群はその威力を爆発させ、心なしか空間が揺らぐほどの衝撃を与えた。まだのんきに歓声や呆れ声を上げるナニか共に、支配した空間を魔力に転換してから追撃する。
「黙れ異世界間誘拐犯が」
【スキル『同時展開』同系展開】
【スキル『結界術』設計結界“転写鏡”】
【スキル『結界術』設計結界“転写鏡”】
【スキル『結界術』設計結界“転写鏡”】
【スキル『結界術』設計結界“転写鏡”】
【スキル『結界術』設計結界“転写鏡”】
〈わぁ!〉
「おぉっとぉ!?」
先程の魔法を、5連続にした上でほぼノーモーションに撃ち放つ。破壊の嵐が近くはさっきのすぐ外側、遠くは視認も難しい場所で炸裂して、今度こそ真剣に空間が揺れた。
更に追撃、といきたかったのだけど、流石に魔力の消費が桁外れすぎて追いつかない。魔力を溜める結界殻は張って無かったから、ポーション2種類を飲んで影絵の群れの殲滅に戻る。
〈さっきのはちょっと驚いたなー。攻撃は最大の防御っていうけど、まさかあそこまで破壊に特化した術を持ってるとは思わなかった〉
「しかもきっちりと支配領域を広げていて、侵食の手も抜いていない、とぉ。一見派手に見えても堅実に削りにかかってるねぇ」
境界がくっついた領域は円形にまとめて、遠くの領域は固定してから色々仕込んで一旦放置。それでもまだ相手の空間は減る様子はない。まぁ想定の範囲だが。
不利も苦戦も承知の上。それでもなお足掻く為に、再びの溜めを開始した。
Ab of out W ld
属性: ta ・C a
レベル:I i y
マスターレベル: ir t Div t
挑戦者:7人
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