第27話 私が赤ちゃんと話せるようになるまで
赤ちゃんの知能の発達には、赤ちゃんに積極的に話しかけてあげることが大切だと何かの本で読みました。
だけど私は、赤ちゃんに話しかける事がどうも苦手で……。
だって、返事もしない、会話もなりたたない相手にどう話しかけろと言うのか。
私は犬や猫も飼っていた事があるのですが、父や母はよく動物に「可愛いでしゅね~!ちゅっちゅっちゅ!」なんて赤ちゃん言葉で話しかけていましたが、そういうのは絶対に嫌だし……。
「クセになってんだ、音殺して歩くの」とか
「恐ろしく早い手刀だ、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね」
とか言えばいいんでしょうか?
(実際に育児中は音殺して歩くのが癖になるんですけど……)
全然分からない。赤ちゃんと何を話したらいいの!?
そんな訳で、どうにか赤ちゃんに話しかける方法を色々と調べてみることにしました。
するとネット上でこんな意見を発見。
「赤ちゃんに話しかけるからといって赤ちゃん言葉を使う必要はない」
これは目からウロコでしたね。
赤ちゃん言葉で話しかけようと思うと、どうしても慣れない人には恥ずかしいですからね。
じゃあどういう風に話せばいいのかというと、歌のお姉さんや体操のお兄さんのように話せばいいとの事でした。
確かに、よく考えてみると子供番組に出てる人って、赤ちゃん言葉なんか使いませんもんね。これは使える!
さて話し方は分かったものの、問題は話す内容です。
赤ちゃんとの会話なんて一体何を話せばいいのか……?
そこで赤ちゃんとの会話の内容をまとめてみました。
①これからすることを話す
ネットで赤ちゃんとの会話の仕方を探した結果、「歌のお姉さんのように話せばいい」という意見の他に、「美容師さんのように話せばいい」という意見も見つけました。
美容師さんって、椅子を倒したりシャンプーをしたりする時に「台が下がりますよ」とか「かゆいところはないですか」とか声をかけてくれますよね。
でも逆に、美容院に行った時に、美容師さんが無言で椅子を倒したりシャンプーを始めたら不安ですよね。
子供だろうと大人だろうと、何らかのアクションをする時には一声かけてほしいところ。
なので抱っこするときに「抱っこしますよー」とかオムツを替えるときに「オムツ替えますねー」と声をかけるのを心がけるようにしました。
②赤ちゃんの言ってる言葉を真似する
赤ちゃんが「あー」とか「うー」とか声を上げるのを真似すると言うのを聞いて早速実践。
声を出したら返事がかえってくるというのが楽しいのか、たくさん声を出してくれるように。
③赤ちゃんの感じたことを代弁する
「寒いねー」とか「お腹いっぱいだねー」とか「スッキリしたねー」と赤ちゃんが感じたであろうことを代弁。
たまに「そんなこと言ってないでしゅ」と旦那からツッコミが入ることも。
④見えたものをそのまま話す
「お外ですよー」「ワンワンだよー」「お花が咲いてるよー」と見えたものをとにかく話す。
これで赤ちゃんも言葉を覚えてくれる……かもしれない。
⑤大人と同じような内容を話す
「会社で嫌なことがあって……」「日本株が下がって……」など、明らかに赤ちゃんが興味がなさそうな事でも話しかけると案外赤ちゃんは喜んでくれます。
どうやら赤ちゃんは内容よりもパパやママが話しかけてくれること自体に喜んでくれる様子。
話すネタがない時は、子供にはどう考えてもまだ難しいような絵本や小説を読んであげても喜びます。
私はよく、自分の書いた小説を話して聞かせたりします。推敲にもなっていいですよ。
そんな訳で、①~⑤を実践しているうちに、だんだん私も赤ちゃんに話しかけることが出来るようになってきました。
それどころか、気がついたらいつの間にか他人の赤ちゃんにも平気で「可愛いでしゅね~」と赤ちゃん言葉で話しかけることができるようになりました。
何ででしょうね。いつの間にやら私もおばさんになったのでしょうか……?笑
何事も慣れですね!
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