第20話 恐怖!?母子同室(2)
さて、出産二日目でから母子同室となった私ですが、病院では、朝の7時から3時間おきに授乳するように指導されています。
何でも規則的におっぱいを吸わせた方が出がよくなるらしく、赤ちゃんが寝ていても無理やり起こして授乳するというスパルタぶり。
それでも昼間ならまだいいのですが、問題は夜です。
病院なので、夜9時には消灯時間になり病室の電気を消されます。
以前骨折で入院した時は「夜9時になんか寝られるかボケ」と思っていたので消灯時間を過ぎてからもスマホを見たりしていたのですが、今回ばかりは素直に布団を被って寝ることに。
寝られるときに寝ておかないと、いつ寝れるか分かりませんからね。
最後に授乳をしたのは夜7時。それから3時間おきということは、次は夜の10時に授乳をし、その次は夜中の1時、その次は朝の4時だな、と思いながら眠りにつこうとしますが、中々寝つけません。
そうこうしているうちに10時になり、おっぱいをあげ、気づいたら11時。
ちなみに授乳は右10分、左10分吸わせてそれからミルクをあげるように指導されています。
右10分左10分なので、単純に計算するとミルクの分を合わせても授乳時間は30分程度の計算になります。
ですが実際には、ミルクの準備や片付け、オムツを替えたり、泣いたら泣きやませたり、飲み終わったらゲップをさせたりとあれこれやっているうちに一時間以上かかってしまいます。
あー、もう11時か。次の授乳は1時だから2時間しか寝られないじゃん。
私はベッドに入り、何とか少ない睡眠時間で寝ようと考えました。しかししばらくすると……
赤「うえええええ!!」
えええ? 何で? さっきミルクもあげたし、オムツも交換したのに!
とりあえずあやしていると、看護婦さんがやってきました。
私「あの、泣き止まないんですが」
看「赤ちゃんが泣いてたら無理に三時間開けなくても一、二時間でおっぱいをあげてもいいですよ」
私「はぁ」
とりあえず夜の12時ころにまたおっぱいをあげ、気づいたら1時に。
そろそろ私も眠いので寝かしつけようとすると……なぜか赤ちゃんのお目目はぱっちり! そしてベビーベッドに寝かせようとすると泣く!
オムツは濡れてないしお腹いっぱいなはずなのに寝せようとすると泣くので、とりあえず抱っこしたままトントンしたりゆらゆら帝国さたり……
ようやく寝たかな? と思うと今度は午前2時くらいに起きて泣き始める!
同室の人にうるさいと思われるんじゃないかと焦ったのですが、とりあえず隣の赤ちゃんは起きないしお母さんの寝息も聞こえてきたのでホッとしました。
人って意外と他人の赤ちゃんの泣き声で起きないものなんですね……。
すると夜勤の看護婦さんが見回りにやってきました。
看「前回12時におっぱいあげたんですね。2時間経ったからまたおっぱいあげてもいいですよ!」
とりあえず午前2時からおっぱいをあげたのですが、眠くて意識朦朧の私とは逆に目を爛々と輝かせている赤ちゃん……
そして赤ちゃんは、結局朝の4時近くまで寝ませんでした。
そして4時の授乳を終えるといつの間にか寝落ちした私でしたが、病院なので起床時間がきちんと決まっていて、朝6時には病室の電気をつけられ無理やり起こされました。
看「朝7時からまた授乳して下さいね!(にっこり)」
ハードすぎない??
とりあえず2時間くらいは寝れたけど、これを毎日じゃ身がもたない……。
でも病院だと仮眠や昼寝で補えるかもしれないけど、家で家事をする人だったら寝る暇がなくて大変ですよね……。
一日の睡眠時間が一時間、なんて話もよく聞くし。世の中のお母さんは大変だ~!!
というわけで、不安だらけの母子同室が始まったのでした。
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