第117話 依存症者の告白(117)


 朝。

 朝は、いつも新しい。

 まるで昨日のことなど、何もなかったように。

 あれこれ思い出すのは、アサさんにそっぽを向くようで、好ましい態度ではないように思われる。


 地球が回って、太陽が昇る。とんでもないことではないか。

 こんな朝に、憂鬱なことなど言ってはいられない。ただ、薄い陽光と微かな冷気に、身を預けていたいと思う。

 何も思わず、考えず、ただ。感じていたいとおもう。


 散歩に出掛ければ、通りすがりに、おはようございますと挨拶を交わす。しない人もある。相手との距離感、相手の態度によって私は、と、あれこれ考えるのはやめよう。

 ただ、おはようございます。挨拶を交わせると、気持ちがいい。たまたま、すれ違った人に言うけれど、基本、私は朝に向かって言えればいい。

 おはようございます。

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