第100話 依存症者の告白(100)

 それにしても、ミック・ジャガーのpowerはどこから来るのだろう! いろんなミュージシャンにカバーされた「Ruby Tuesday」、わけのわからない盛り上がりをみせる「Jumpin`Jack Flash」、「out of time」…60年代の音楽は、ストーンズに限らず、機械的でない暖かさに滲んでいるが。


 歌詞の意味など無くてもいい、ハーモニーやフルートが下手でも全然構わない、むしろハズれていた方が良いとさえ思わせる、言語道断の熱さがある。


 きっと、文章もそうだ。絵画でも音楽でも、うまく描こうとか作ろうとか、そんな小手先のことは重要でなく、何が云いたい、何を訴えたい、どうして叫ばざるを得ない、そんな精神、魂が、表現の礎となるのだ。


 恋愛でも、仕事でもそうだ。つまり日常生活、なんでもない日常を、どう生きているかに、始まって終わるのだ。どう足掻いても、死ぬまで逃れられない。


〈情熱のもろさなんて 知らなかったあの頃〉


 だとしても、この肉体は死ぬまで熱を持ち続けるのだ。

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