第93話 依存症者の告白(93)

 こんなに愛しているのに、どうしたらいいんだろう?

 彼女は横になっている。食欲もなさそうだ。気分が悪く、頭も痛いという。ああ、ぼくに何ができるというんだろう?

 何をしても、手につかない。ああ、彼女と、身が代われるものなら!


 ほら、言葉にすると、それだけのものになっちまう。思い、思いなんて、形にできやしないのさ。持て余すだけの、徒労の骨頂。

 おかゆは、炊飯ジャーがつくったさ。薬局で薬買って、スーパーで食べ易いもの買って、それだけさ。直接、彼女にできることがない。


 夜になって、彼女は快復した。今度は、ぼくが寝込んでいる。

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