第40話 依存症者の告白(40)

 ところで、好きだったのは「その主人公が真剣に戦っている」機種だった。といって、乙女〜ではなく、戦国〜でもなく、適度な真剣さで主人公が敵に勝ち、図柄が揃うタイプのものだ。


 初期の「必殺仕事人」「大ヤマト2」「CRナナシー」、90年代後半の「北斗の拳」、しかし、意表を突くところで「奥様は魔女」「安来キッズ」にも惹かれた。普遍的な単純さで群を抜く「海物語」は当時から好きだった。


 だが、「ご遊戯中のお客様のお呼び出しを…」などと場内でアナウンスされると、(オレは遊んでいるわけじゃない!)と思ったものだ。何万円も注ぎ込んで、「遊んでいる」気になんか、とてもじゃないがなれない。こっちは生活、生命を賭けているんだ…


 しかし、パチンコは遊戯だったのだ。ああ、これは遊びだったのだ。


「パチンコって、お金持ちの娯楽じゃないかしら」一度しかパチンコをしたことのないはずの、恋人の言葉が思い出される。

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