第28話 依存症者の告白(28)

 夜中にふと目覚め、(今までどれだけのお金をパチンコに費やしたのか)と考え、冷や汗を垂らす。

 しかし、そう思えるのは、いい兆候だ。自堕落だった頃は、いいゾいいゾ、失くせ失くせ、と思ったものだから。妙に開き直って、前向き(!)に、過ぎたことは仕方ないと思ったものだから。


 いっそ、このサイトを利用して、読者に「一緒に禁パチしましょう」と呼びかけようかとさえ考える。読者がいればの話だが。いや、私ひとりだけでも、私自身との約束として、ここに禁パチ宣言をしてしまおうかと考える。寝床の中は、自由な夢想の王国である。


 後悔なんか、したくてもできない。こういう自分なんだから。どうしようもなく、その時その時、できる限りのことを精一杯、してきたんだから。もしタイムマシンで過去に戻れたとしても、同じことを繰り返す自信がある──以前、私は友人にそう公言していたものだった。


 しかしそれは、こんなにも金銭を失う前の話であった。

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