第532話 終わった……
「……アオイ?」
『……』
床には最後の魔神の首が血を出しながら落ちている。
ヒロユキから見るとアオイの背中しか見えていない。
「……やったのか?」
『……うん、これで魔王達と勇者の戦いは終わったね』
「……」
魔神は死んだ、その事をみんなに伝えるべきだが、ヒロユキはどうしても先に聞きたいことがあった。
「……もしかしてあなたは兄さ__」
その時、大きな瓦礫がアオイとヒロユキの間に落ち、それを皮切りに魔神城が揺れ崩れ始めた!
「……っ!」
『積もる話はここを脱出した後にしよう!』
「……あぁ」
ヒロユキと『アオイ』はそういって魔神城から脱出した。
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《魔神城 外》
「やったみたいだね」
「そうみたいだな」
魔神城から少し離れた所に気絶したみんなを運んだ神の使徒達は崩れていく魔神城を見ていた。
「ジュンパク団の方もルダから連絡があった、魔族と魔物が消滅したみたいだよ」
「まぁ作った本人が消えたらみんな消えちまうってのは俺たちでもわかんなかったよな」
「タナトス達も消えた……」
現在、ここに居る神の使徒達以外はみんな【ヒュプノス】により夢の中にいる。
だが、魔神が消えた今、その意味も無くなるので時期に目を覚ますだろう。
「よく頑張ったな、ユキ」
スヤスヤと寝ているユキをキールはそっとみんなと同じ場所に置いた。
「お、あれは」
魔神城から先に出てきたのはリュウトをおんぶして来ている、みやだ。
「っ……」
みやは神の使徒達を見つけると少し驚く。
「やぁ、元気にしてた?」
「……どぅして」
「どうして?うーん、どう答えたらいいだろう?仕事だからかな?」
「……」
みやはそのままルコサを横を通り過ぎてリュウトをみんなの近くに置く。
「リュウトっ……みんな……」
「大丈夫、もうすぐ起きるよ」
「……ぅん」
「お、あと2人も来たみたいだね」
「……」
少し遅れてヒロユキとアオイも魔神城から出て来たのだった。
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