第229話 左翼!
{左翼の担当のパーティーの方たちお願いします!}
「了解しました!みなさん!行きますよ!」
「うんー!あーたんがんばるぅ!」
「……了解」
「わかった……」
あーたんは全身が光だし人間の姿から『アールラビッツ』の姿に変身する。
「ヒロユキさん!ユキさんから聞いてます!やっちゃってください」
「…………」
ヒロユキは目を閉じ、全ての考えを一度捨てる。
そして周りの音も聞こえなくなり、周りは静寂に包まれ____
____1つの魔法を唱える。
「……【武器召喚】」
ヒロユキが手を前に差し出すと次元が歪み、美しく、鏡のようにまわりを反射している日本刀が現れた。
「……出来た」
…………本人は出来ると思ってなかった様だ……ダメだったらどうするつもりだったのだろう。
「すごーーい!ご主人様とまた違う武器ー!」
あーたんはアールラビッツのまま興奮する。
「……頼む」
「はーい!」
ヒロユキはあーたんの背中に跨がり日本刀を構える。
「じゃぁ、行くよー!アカネー!」
「はい!【風加勢】!」
「わー!走りやすーい!」
魔法でスピードが強化されたあーたんは時速100キロを超え山亀に向かって走りだした!
「…………」
もちろんヒロユキは何も魔法をかけていないので風圧で目を開くことも出来ないが取り敢えず日本刀を水平に構えている。
不恰好だが、少し離れたところで見ていた2人はその光景に言葉を失っていた。
「なんて切れ味だ……」
「あれがヒロユキさんの神の武器ですか……」
ヒロユキの日本刀は抵抗なく左翼に入っていき、斬っていく……その切れ味は、刃が通った後1秒後に遅れて斬り口から血が吹き出している程だ。
「……」
ちなみに目を閉じてるヒロユキからは斬れている感覚はない。
みるみるとヒロユキとあーたんペアは硬い鱗を真っ直ぐ、真っ二つにしていく。
「さぁ!私達もしますよ!【土壁】!」
アカネが魔法を発動させると地面から先端の尖った土の壁が発生し、ヒロユキが斬っていった傷口にめり込ませる。
「超級奥義【抉り】……」
オリバルは左翼に近付き奥義を発動させる。
すると、山亀の左翼に大きな3本の引っ掻き跡が発生し山亀の肉を抉りとり、その肉は泥の上にベチャっと音をたてる。
「私達もこのペースなら【あれ】までにはこの亀の左翼の肉を根こそぎ無くすことが出来そうです!」
{ふふん!ヒロユキさんはどうですか!かっこいいでしょ!強いでしょ!自慢の旦__リーダーです!}
「解りましたから!通信切ります!こちらも忙しくなるので!」
プツン____
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あ、切れちゃいました……」
「ユキの姉貴!ヒロユキ兄貴はどうだった!かっこよかった?」
「フッフッフ良いことを聞いてきますね!もちろん!かっこいいですよ!見せてあげたいくらいです!」
「うぅ~!羨ましぃ!」
「あんた、男なのに女々しいわね」
「黙れババア」
「あぁ?」
「ほーら二人とも喧嘩してる場合じゃないですよ、早く済ませましょ」
「「ちっ!」」
「さぁ!準備ができたら次は私達の番です!」
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