第184話 カモフラージュでした!
ど、どうしよ、あんな別れ方したのに今更「地図間違ってましたよ♪おっちょこちょいだなぁアハハ」なんて言えねぇ!そもそもどこにいるか分かんないし!
この世界連絡手段が家電しかないし!しかもみんなほとんど家に居ないし!勇者を含めて周りの人とかいつ帰ってくんの!ってなるし!
こうなったらヤケだ!プラン変更!
ここで働かせて貰ってお金貯まったら改めて探そう!居酒屋だし人はいっぱいくるだろうから情報は集まるだろう……後は受かるかどうかだけど……
「お、おっぱいとお尻くらいなら触られてもいいかな……」
最終手段は女になった身体をとことん利用するしか……ええーい!男は負けた時の事は考えないもの!
「す、すいませーん!」
ガラガラの引き戸の前で呼びかけると俺が店の前でウロチョロしてるのが気になっていたのかすぐに返事が返って来た。
「今は仕込み中だ、帰れ」
おぉ、居酒屋に良くいるくらいの中年齢の声の人だな、実家のような安心感。
……まぁ、とりあえず、この人に道場の事を聞いてみるか。
「あー……えと、すいません仕込み中でしたか、私、旅の途中で候、たまこ氏にここら周辺に龍牙道場って名前の道場があるって聞いたんですけど知らぬでござるか?」
なんだこの口調!
いや〜、あれよ、よくよく考えたら道場って言葉聞いたら旅人みたいだな〜って思ったらこんな口調なってしまった。
ガラガラと音をたてて扉が開いて、出てきたのは黒毛で顔に大きな傷がある狼獣人だった。
顔こわっ!
「……」
めちゃくちゃ怖い目で俺を見てくる。
「ここが龍牙道場だ」
「ふぇ……え?」
ええええ!?合ってたの!?
「入りな」
「は、はい!」
言われて中に入ると魔法で大きな部屋になっているとかではなく、普通のカウンターとその後ろに4人用の個室がある小さな居酒屋だ。
なるほど、道場に入るのに最初はここで働いて査定するんだな!
「お皿洗いとかしますか!」
「? 何いってんだ?お前はこっち」
あ、違ったんだ。
厨房の奥にあるドアを開けると中にはびっしりと魔法陣が書かれた部屋が出て来た。
「あ、はい」
「達者でな」
中に入ると魔法陣が光だし目の前が真っ白になった。
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