ふたつのうつわ

作者 如月ふあ

学長がいいやつすぎて惚れること間違い無し

  • ★★★ Excellent!!!

物語、心情、視覚、経験、全てものが幾重ものレイヤー(多層)で積み重なり、少年たちの友情と成長が紡ぎ出される物語。

陶芸を通し、親代わりの叔父と少年ナツキ、新入生の後輩トーマとの日常生活を通したの心の移り変わり、温かく見守る言葉少ない叔父との絆、全ての関係性がレイヤーという言葉でうまくまとめられたおはなしでした。

陶芸の細かい描写もあり、ひとつの作品が作られるまでの過程から、まわりからは見えることのない「裏方仕事」の大変さ、大切さからは社会性や他者への思いやりや苦労を知るきっかけになったり、見えている「表層的」なものの内面には「多層的」に繋がるたくさんの人やものが絡んでいることを示唆しているようにも感じました。

個人的には、ちょいちょい出てくる「全てを悟った上でひたすら裏方にまわっているかのような学長」がいいやつすぎて惚れる。

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