第五十四回 始動! 梨花ステップ!
――何か必殺技みたいなネーミングだけど、語るべきことはチト違うの。
楽しい日々、その刻は過ぎゆくのも早くて、まずはファンファーレが響く。四年前はクラッシク調だったけど、今回は軽快なポップ調が、この体育館の内に広がる。
……そう、カウントダウンの気配を消しつつも、ついに訪れた。
僕、
しかも、しかもだよ、……もう立っている。
舞台の上! 流れる音楽、BGM担当は軽音部の四人!
――
今も同じ舞台で、僕の、
僕たちの背中を押してくれる。また僕の傍らにはマリさん、役名も同じマリさん。(本名は
……たとえこの劇が現代版の『走れメロス』になったとしても、僕と可奈はそれを演じきれるほどの無二の親友――そんな設定だ。この広い舞台、されども
僕が信念をもって決めたタイトル、
青春の一ページと定めたタイトル、それは、
――『令和元年八月二十四日、この場所で僕たちはまた会えた!』だ。
全部を見るマリさんと同じ大先輩の
それに負けず劣らずの思いが溢れ海斗部長、僕の
演技ではなく本気の部分もあるが……。未来さんは、いやいや未来さんも同じだ。マリさんの、それは……恋人役。
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