第三十三回 ……で、何をしたの?
――と、僕が訊きたい。その一言に尽きるのだ。
夏なのに鳥肌止まぬ寒か鉄筋コンクリートのグレーの壁、それとは不似合いな真っ白な頭の中……時間を経て徐々に、橙なイメージが沸き上がり、熱と、ハートには磁力のような『勝機の方程式』が、数式を率いて込み上げてきた。
――負けるなよ、と、囁いている。
現場は『
だったら何故、
なぜ僕に質問をする? 海里に来店したのは二度目。たった二回。いずれも演劇部関係だったのに……でもでも、これは? 僕がカクヨムで『りかのじかん』を開幕した同時期に、茶色の普通乗用車が張り込み見張る。下校の最寄りの駅前で必ず同じ時間。喫茶『海里』まで追いかけてきた挙句、ピンクの自転車を置き去りに、声かけられて
沸々と、
橙のイメージは燃ゆるハート。刑事さんを睨む。
パパにもママにも、
内緒にしたかったのに、僕の同意も求めずに呼び出したという。――最悪のパターンを迎えるようだ。中学生の子供の言う事なんか、……何の権限もないんだ。
悔しくて、涙が出そうになった。
――でも、小太りとは真逆ともいえる、もう一人のスマートな刑事さんは、
「
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