終焉戦争、勇者パーティvs魔王軍
西の国、その国境付近。
――――勇者よ、聞こえますか。
ツヨシの頭の中に、女神の声が響いた。ツヨシは力強く頷く。
――――魔王の軍勢が侵攻を始めました。
――――今こそ貴方の隠されし力を解放する時です。
「来た、のですね⋯⋯?」
「流石、ケンシャには女神の波動を感じられるみたいだね」
「ふ、信託がなくても見れば分かる」
「うっへ、ヤベー奴らがうようよいやがるぜ!」
殺気と魔力。魔王軍の精鋭たちが近付いている。それでも、勇者パーティは不敵な笑みを浮かべたままだ。
「よう、ツヨシ。ところで⋯⋯お前いつまで力を隠している気だ?」
「あれ、ケンジには分かっちゃったか」
勇者は、この十年の日々を思い出す。信託を受けた勇者は、あまりにも強くなりすぎてしまった。騎士団長を小指の爪の先だけで倒せるようになってしまった勇者は、鍛錬も兼ねて自分の能力を封印していたのだ。
「じゃあそろそろ――――――解放」
「すげえ!? ツヨシの能力が十倍以上に膨れ上がってんぞ!!」
「あはは、ブトカは鋭いね」
勇者が光のオーラを纏う。溢れる力の気配。仲間たちは一様に息をのんだ。昔からみんなを引っ張ってきたかつての少年は、今でも彼らのリーダーなのだ。
――――来ますよ、勇者。
そして、魔王軍の軍勢が現れる。先頭を陣取るのは、魔王軍四天王。大気が震える。両者の間に言葉は無かった。四天王は、背後の百万の兵に静止をかける。
『女教皇ケンシャ』
体力:999999
攻撃:10430
防御:98743
魔力:99999
俊敏:23104
V S
『水の四天王、セイレーン』
体力:32891
攻撃:2231
防御:2524
魔力:9999
俊敏:9024
『海賊頭領ブトカ』
体力:999999
攻撃:99999
防御:22089
魔力:0
俊敏:99999
V S
『土の四天王、セガターン』
体力:99999
攻撃:5197
防御:9999
魔力:1752
俊敏:1027
『剣皇ケンジ』
体力:999999
攻撃:99999
防御:82563
魔力:3299
俊敏:91670
V S
『雷の四天王、カミナーリ』
体力:82570
攻撃:9999
防御:1372
魔力:8215
俊敏:9999
『真☆ツヨシ』
体力:9999
攻撃:999
防御:999
魔力:999
俊敏:999
V S
『火の四天王、モヒカーン』
体力:92116
攻撃:9231
防御:2524
魔力:8702
俊敏:1924
四対四。
お互いに攻撃の構えを。
「ウォーター「極小光弾」きゃあああぁぁぁぁ⋯⋯⋯⋯」
「テッツイノ「くしゃみ!」グオオオォォォォ⋯⋯⋯⋯」
「一閃雷光の「素振り!」ぬぅうううぅぅぅぅ⋯⋯⋯⋯」
「勇者斬!」「効かぬ!! 炎獄の――――――あ゛ぁ゛ぁ゛ん!!?」
モヒカーンが周囲を見ると、他の四天王が瞬殺されていた。
(勇者の仲間TUEEEEEEEEEEEEE――――!!!!!!!!!!)
(俺の仲間がTUEEEEEEEEEEEEE――――!!!!!!!!!!)
「左ジャブ!(※ブトカさんは右利き)」「あべしっ!?」
四天王は全滅した!
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