163カオス 短編か、長編か
みなさん、お元気ですか。小説、書いてますか。
藤光は、先日『新しい世界』の第17話を公開しました。書いているともいえるし、毎日のように公開している作家さんと比べると、ぜんぜん書けていないともいえます。
今回は、長い小説がいいのか、短い小説がいいのか。そこに焦点を当てて、わたしのいま考えていることを書いてみたいと思います。
『新しい世界』は、17話分書いていますが、読者はもちろん、書き手のわたしも先が見通せていないという困った小説で、現在、3万4千字あまり、書き終わる頃には長編小説になるのかなといった作品です。もし10万字超えたらコンテストに出します(笑)
わたしの場合、『新しい世界』は例外的な小説でこれ以外の小説は短編、またはショートショートに分類される小説ばかり書いています。
短編がよいのか、長編がよいのか。
書き手としてのわたしは、断然短編の方が書きやすいのですが、いったいどうんなんでしょう。
先に10万字を超えたらと書いたように、カクヨム のコンテストは基本的に10万字以上という縛りがあります。10万字といえば、400字詰原稿用紙に換算すると……(計算中)……250枚! 原稿用紙5枚の読書感想文で途方に暮れていたわたしにとって、身長に余るくらいのハードルの高さです。
なんでこんな縛りがあるの!
当初はカクヨム の姿勢に腹を立てていましたが、カクヨム がWeb作家に短編小説ではなく、長編小説を求めるのも理由があるようなのです。
どうも、出版業界には、小説の短編集は売れない――というジンクスがあるようなんです。
試しに「短編集は売れない」とGoogle検索してみてください。平野啓一郎さんのツイートがヒットしてきませんか。
曰く「短篇集がまったく売れない、という話を編集者からよく耳にする」だとか。
日本文学のトップランナーが嘆くくらいなので、短編集が売れないというのは出版業界の常識なんでしょう。
カクヨム は、出版不況のなかWeb小説は底堅く売れると判断したKADOKAWAグループが、めぼしいWeb作家をヘッドハンティングするための「作家の狩場」であり、グループの売り上げに貢献してこそ意味のあるWebサイトです。つまり、カクヨム としては、上手に書けていたって売れない短編は求めていない――たぶん。
「新人は長編を書きなさい」というアドバイスは、ネット上でもいく人かの作家さん(鈴木輝一郎さんの小説講座とか、七尾与史さんのYouTubeチャンネルとか)がされています。論旨は明確で短編はデビューに繋がらない。作家になりたいなら長編を書けるようになりなさい。
あー。
長編を書くということに関して、わたしは無能なので、みなさんにアドバイスじみたことはなにひとつできません(苦笑)愚痴があるくらい。
短編は、アイデア一発で一万字くらいまで勢いで書けます。
でも、長編の難しさは第一にその長さにあって、
① そもそも根気(書く体力)が続かない。
② ストーリーの構成を考えないといけない。(ノープランで書くとグダグダになる)
③ 少ない登場人物では、長い物語を支えられない。(キャラを増やさなければならない)
という三重苦があって、わたしには辛いです。
逆にいうと、短編は短いので書くための時間を取れない人や、根気の続かない人に向いているし、勢いだけでなんとかなるし、少ないキャラでお話をまとめられるという利点があるということですね。デビューには繋がらないけど……。
なんか、今回は泣き言で終わってしまった。長編を書くに当たって、いい方法をご存知の方いないですかね〜。
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