〇閑話 人物紹介.その22 ―――――――――

※本エピソードは、ここまでに登場した主なキャラクターの紹介です。

 主要な登場人物であっても、作中での情報が少なかったり

 現時点での紹介が憚られるキャラクターは書いていません。


 ここまでのお話をお読みになられた後に見られることを推奨します。


――――――――――――――――――――――――――――――――――

『バッダール』

 ・性別:男

 ・年齢:10歳

 ・T137

 ・悪知恵に長けた悪質なスリ



 ・ファーベイナの町の路地裏社会に生きる少年。

 ・名うてのスリで、同じ暗がりの住人達からも悪質と言われるほど、

  狡賢い盗みの仕方をする。


 ・物心ついた頃から路地裏で生きているが、悲壮感はなくむしろ、

  この年にして自分の生き様に誇りすら抱いており、

  犯罪行為に対してまったく悪びれていない。


 ・これからもスリとしての実力と自分の庭ともいえる路地裏世界を活用し、

  悠々と生きていける自信を持っていたが、

  シャルーアの財布を盗んだことが運の尽きとなる。


 ・結果、財布を取り返しにきたシャルーアに “ わからせ ” られてしまい、

  逮捕されて牢屋行きとなった。

 ・結果的にだが、彼の盗みの常套手段が、シャルーアという呼び水によって

  路地裏のファーベイナ裏社会崩壊のきっかけとなり、

  シャルーアに ” 返り討ち ” にされた男達を中心に、

  暗がりの住人達は軒並みしょっぴかれた。



――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『ジャーラバ』

 ・性別:男

 ・年齢:40歳

 ・T163

 ・やや背の低めな中年男。



 ・ファーベイナの町の裏社会を仕切っていたウチの1人。

 ・主に ” 女の闇商売 ” に関する諸々の元締めであったが、

  バッダールが誘引してきたシャルーアによって手下ともども返り討ちにあい、

  恐怖とも言えるほどのものをその心に刻みつけられてしまった。


 ・結果、シャルーアに協力し、バッダールを捕えることに手を貸し、

  他の者とは違って捕まることなく、

  裏社会崩壊とともに今までの仕事から足を洗い、

  真っ当な、表の社会で真面目に頑張る道を歩もうと決心した。


 ・が、その矢先から町の外、

  砂漠の真ん中のメサイヤ一家の拠点の案内を頼まれたり、

  町長に軟禁されたシャルーアを助け出すのに協力を求められたりと、

  もう二度と関わらないつもりでいたはずの少女に、

  たびたび関わらされるハメになっており、そのたびに精神をすり減らしている。




――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『ヤンゼビック』

 ・性別:男

 ・年齢:20歳

 ・T170

 ・地味めな、いかにも悪童の兄貴分といった男。



 ・ファーベイナの町の路地裏社会に生きる若者。

 ・元はバッダール同様にスリをしていた少年だったが、

  成長と共に裏社会で一定の地位を得、最近スリを卒業した。


 ・バッダールをはじめとした悪童たちの兄貴分で、

  路地裏の少年たちに、最低限のことを教える役目も担っている。


 ・バッダールが誘引してきたシャルーアによってジャーラバ同様、

  恐怖とも言えるほどのものをその心に刻みつけられてしまった。

 ・そしてやはりシャルーアに協力し、バッダールを捕えることに手を貸し、

  他の者とは違って捕まることなく、

  裏社会崩壊とともに今までの仕事から足を洗い、

  真っ当な、表の社会で真面目に頑張る道を歩もうと決心。


 ・が、その矢先からジャーラバと共に、

  町の外の砂漠の真ん中のメサイヤ一家の拠点までの案内を頼まれたり、

  町長に軟禁されたシャルーアを助け出すのに協力を求められたりと、

  もう二度と関わらないつもりでいたはずの少女に、

  たびたび関わらされるハメになって、そのたびに精神をすり減らしている。




――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『メサイヤ=ベイヴス』

 ・性別:男

 ・年齢:39歳

 ・T174

 ・中背な体躯ながら、鍛え上げ尽くされた筋骨隆々な迫力ある男



 ・ファーベイナの町から10kmほど西方の、

  砂漠の真ん中に拠点を構えるメサイヤ一家の頭目。


 ・その容貌を見るだけでも思わず戦慄してしまいそうなほど、

  迫力ある戦士のオーラに満ち溢れており、

  その表情は面と向かって見る者を萎縮させ、

  ギラつく眼差しは目があっただけで歴戦の猛者をもすくませる。


 ・元はシャルーアの家に雇われていた私兵の一人で、ディレイの同僚。

 ・当時は肉体派ではなく理知性に優れた頭脳派であった。

 ・ヤーロッソによって解雇された私兵達の内の1人で、

  最初期からシャルーアに近づいたヤーロッソを危険人物と見ていた。

 ・シャルーアが生まれる数年前に雇われており、

  私兵の中でも、最も強い忠誠心でもって仕えていた。


 ・それだけに、外道ヤーロッソによって解雇された時、

  彼奴を殺さねばと強く誓い、それを生き甲斐としてきた。



 ・特別な力は一切持ち得ていないが、純粋な人間としての実力のみで、

  全力のミルス王とも互角に戦えるであろうほどの猛者。

 ・傷だらけの筋骨隆々なるその肉体のみならず、

  生来の頭の良さという武器も加わり、しかるべき地位を与えられたならば、

  文武両道の英雄となれるだけの器がある。


 ・以前の一人称は " 私 " だったが、今は ” 俺 ” に変わっている。



――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『アワバ』

 ・性別:男

 ・年齢:30歳

 ・T147

 ・チビで太っちょな下っ端……だが動けるデブ。



 ・メサイヤ一家の幹部の1人。

 ・元はケチな小悪党で、後ろ暗い社会にあっても底辺であえいでいた。


 ・メサイヤに拾われ、自分の居場所をくれた事に大変な恩義を感じており、

  また、強いメサイヤという存在は自分の理想であり憧れであるため、

  これに仕えることが出来るということを幸せに思っている。

 

 ・大抵の場合、メサイヤの側近として傍にいる事が多く、

  メッセンジャーや小間使いをはじめとした雑用が主な仕事で、

  幹部とはいってもその実力は低い。

 ・それでも偉ぶらず、親分であるメサイヤに忠実に尽くす彼の姿に、

  多くの下っ端のゴロツキが信頼を置いている。


 ・そのあまりのメサイヤ信奉が裏目に出て、

  シャルーアが親分のためにはならないと暴走し、

  脅迫するという行動を取らせるに至る。

 ・しかしシャルーアの意志や意見を変えさせる事は叶わず、

  結果として彼女を陵辱しただけに終わった。

 ・後で冷静に立ち返ったことで、強い後悔と

  確実に親分を怒らせてしまう事に恐怖を抱いている。


 ・一人称は " アッシ "




――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『エッケリフ』

 ・性別:男

 ・年齢:27歳

 ・T182

 ・細長手のお人好しな男



 ・ファーベイナの町長補佐をしている男性。

 ・まだ若いが、周囲から信頼されるほど

  優れた政治バランス感覚を持っており、優秀。


 ・腕っぷしや暴力といったものには完璧に無縁であり、

  下手するとシャルーア以上に非力。

 ・それなりに背があるものの、

  細い体躯でいかにも人の良さそうなオーラと顔立ちをしており、

  男性としては何とも頼りげなさそうなタイプ。


 ・実際、部屋に篭って黙々と事務仕事をしていたいと言うタイプ。

 ・なので今の町長補佐につく前は、結構な役職に推されていたが、

  それを蹴ってあまり矢面に立たなくて済むところとして、現職に落ち着いた。


 ・一方で、それなりに正義感や責任感もあり、

  自分の仕事が、町の人々のためになると信じてしかと務めている。


 ・ダレコヴィッテがたびたび不審な、

  自宅篭りの末に女性に罪人である事を認めさせる……などという行動にも、

  一切疑うことがなかったくらいに純粋かつお人好し。

 ・他人を信じるという意味では美徳だが、

  政治に携わる者としては彼唯一の欠点ともいえる。




――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『ダレコヴィッテ』

 ・性別:男

 ・年齢:45歳

 ・T160

 ・小心者のくせに大胆な趣味に走っちゃうダメな町長



 ・覇気や威厳というものとは無縁の、

  小心者なファーベイナ町長。

 ・基本は良い人で真面目なのだが、

  内に抱えたどす黒い欲求からくる秘密の趣味を持っている。


 ・目をつけた女性に罪人疑惑の難癖をつけ、

  取り調べと称して自宅に軟禁し、

  己の密かな欲望を満たすという危うい行動をたびたび行っている。


 ・自分の補佐が人を疑わないお人好しなエッケリフだったことで、

  今までは露見しなかったものの、

  シャルーアに手を出してしまったのが運の尽き。

 ・事実上返り討ちにあったに等しい上に、

  町長の座も失って拘束、牢獄行きとなった。




――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る