ライクオアラブ その4

……恵梨香。完全にアレはやっていたよな。

それに俺の名前を何度も呼んでいたし。

だが……違うよな。さっきのは全部嘘だろ。


と、本人が戻ってきた。


「……どうして体操服なんだよ!」

そこには、学校の授業で使う、白と藍色の体操服姿の恵梨香がいたのだ。

「だって……学校帰りにそのまま来たから」

「いやいや、一旦家に戻れよ!」

「うーん。だって、みんなで行こーとなったし。それに他のメンバーをユウくん一人ぼっちのまま残していったら……何が起きるか」

「……まぁ、それはそうだが……それにしても体操服って」


お風呂上がりということか、顔がほんのりと赤くなっていた。

恵梨香の顔を見ていると、何故か俺の方がドキッとしてしまい、そのまま視線を逸らしてしまった。


「ユウくんー。どうしたのー? わたしに何かついてるー?」

「な、何も付いてない。ちょっと、こっちに寄ってくるな」

「ええ? どうして? どうしてー?」

恵梨香は俺の気を知らずにガンガン近寄ってくる。

それに身を屈めるようにしてこちらを見つめてくるから……その魅惑の谷間が見えて……ってか、体操服のサイズデカイような……。


「……あ、ゆうくんのエッチ」

恵梨香が俺の視線に気づいたのか、スッと胸を隠した。

「不可抗力だ。俺は何もしてない!」

「ふーん。じゃあ、わたしがゆうくんを好きになるのも不可抗力だよね?」

「はぁ?」

「だって、ずっと前から一緒にいるんだよ。それは好きになるはずだよ。だから……責任を取ってよね」

「せ、責任って……」

「へぇー逃げるの?」

「逃げてないし」

「じゃあさ」

恵梨香の手がスッとこちらに伸びてきて、俺の腕がガシリと掴んだ。

そして俺の手を自分の胸元の方へ寄せて……あ、や、柔らかい感触が。


「ゆうくん……鼻が大きくなってる。やっぱり、わたしに興奮してるんだ」

「ちょ、は、離せ」

「離しません」

俺には姫乃がいるんだ。いるんだよ。姫乃が。

だから、俺はこんなことをしたらダメなんだ。

ダメなんだ。

「おい、離せって」

俺は恵梨香の手を振り解こうとする。

だが、力が入っているせいか、全く離れない。

それならばと思い、俺も力を入れてブンブンと抵抗してみる。

「ほら、離せって」

「絶対に離さなさいもーん」

「子供みたいなことを言うなって」

「子供でいいもーん」

「あーもう、ほら」

あ、柔らかな感触の中に……少し小さな硬い触り心地が。

「……ゆ、ゆうくん。あ、ああ、当たってる」

何だろう、この感触。俺は気になってしまい、そこをゴリゴリと弄ってみることに。

「…………ゆ、ゆうくん……そこはダメ」

「ええ? ど、どうしたんだよ……そんな甘い声を出して」

「……ゆうくんのエッチ。そこ……わたしの一番敏感なところだよ♡」

その言葉にビックリして、俺は体勢を崩してしまった。

それと同時に恵梨香も体勢を崩して……。

でも、恵梨香は俺の手を引っ張って、その勢いで俺はそのまま俺は恵梨香を押し倒してしまった。

ふかふかのベッドにドブんと恵梨香を押し倒し、目が合ってしまう。

唇と唇がもう少しでくっつきそうだ。正直、このまま少し動いただけ当たりそう。それに間近で恵梨香と見つめ合っているせいか、変な気分に陥ってしまう。

恵梨香が俺の首元へ自分の腕を掛けた。そして一言。


「わたしのこと、乱暴にしてもいいよ♡」

その誘いは本当に魅力的な提案だと思う。

正直、俺に姫乃が居なかったら、応じていたかもしれない。

だが、実際問題として俺には姫乃がいる。

だから、提案には絶対に乗ることができない。


「……ご、ごめん。恵梨香。俺にではできない。俺の恵梨香に対する気持ちはあくまでも、ライクの好きであって、ラブの好きでは……ううう」


恵梨香が俺の顔を自分の顔へと物凄い力で引っ張ってきて、そして俺はまた彼女と二回目のキスをしてしまった。

二回目キスの味は、甘く蕩けそうな味。

貪るように舌を入れられ、俺をそれを受け入れるままに従事した。

長いようで短いようなそんな気分にさせる熱い熱いキス。

正直、頭が蕩けそうだった。それにその時だけは、恵梨香のことだけを考えることにいっぱいいっぱいで……俺は姫乃のことを忘れてしまいそうになる。

唇を離す。そこには顔を真っ赤にさせた恵梨香の姿があった。

それに口からは唾液からタラリとたれており、それを指で掬って舐めてみせる。

「くふぅ、んぐぅ、ユウくんとわたしの唾液……とっても美味しい!」

上機嫌なようだった。そしてそのまま彼女は俺の方へともう一度手をかける。


「ゆ、ユウくん……わたしのこと、ラブになった?」



(割り込み投稿で『番外編 もしも学級委員がペットだったら その3』を投稿しました)

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