第15話 ノーパン×階段=見えるぞ、危険!?

 教室に向かうためには階段を登らなくてはならない。

 だが、問題があった。何故なら東條さんはノーパンなのだ。

 だから見えるのだ。確実に見えてしまうのだ。

 何がって? それは言わなくても分かるだろ?

 男のロマンがそこにあるんだよ!


 「ど、どうしよう! ユウヤくん!」と東條さんがすがり寄ってくる。

 頼りにされるって良い気分になれるよね。


 「俺が東條さんの後ろから付いていけば、大丈夫!」


 「……それって、ユウヤくんに見られるじゃないですか!?」とジト目される。


 「仕方ないだろ!? じゃあ、逆にどうするのさ!」


 そう、これは仕方ないことなのだ。他の男子達には絶対に東條さんがノーパンであることは気付かれたくはないし。現在も生徒達が階段を上り下りしている。

 このままずっと階段前で待つのも少し難儀だし。これは仕方がないのだ。(完全犯罪)


 「さぁ、早く東條さん! 教室に早く戻らないと」


 「う、うん……」と渋り始めたが、最終的には納得して一段登る。

 白くてとても綺麗な足だ。特に太ももがエロい。スカートも短いし、これって本当に中が見えてしまうのでは?

 ダメだダメだ。そんな雑念を振り払い、彼女に合わせて、俺も一歩進む。

階段一個分の差で彼女との目線よりもちょっと高いぐらいになる。


 必死にスカートの裾を掴んで、中を見せまいとする乙女らしい東條さん。

 多分、今頃赤面で恥ずかしそうにしてるんだろうな。その表情を写真に撮って、家宝にしたいものだ。(俺は何を言ってるんだか。流石にキモすぎる)

 そんな思いを彼女は感じ取ったのか、振り向いた。


 「その、絶対に見ないで下さいね!」


 予想通りの完全な赤面だった。もっと意地悪がしたくなる。

 小学生男子の思考が良く分かる。好きな子ほど、ちょっかいを出したくなるものだ。


 「絶対に見な——」


 と、その時だった。シャツの首根っ子を押さえられてしまう。


 「ねぇ、真中くん。アナタは何をやってるのかしら?」


 無意識に後ろを振り向くとそこに居たのは、俺のクラスの学級委員——如月紗夜(キサラギサヤ)だった。

 黒髮のストレートロングで、キリッとした猫のような瞳が特徴的だ。それと彼女はいつも黒のハイソックスを履いている。それが何とも神々しいと学園の男子の注目の的である。

 それに彼女は生徒会長の妹だしな。姉妹揃って、美人だと評判だし。


 そ、それよりも如月に絶対、東條さんがノーパンであることを悟られないようにしなくては。


 「そ、それはだな」

 何も良い言い訳が思いつかない。どうしよう。普通のラブコメとかだと主人公が機転の良いことが思いつくのに!? 何を思いつかないじゃないか!

 どうなってるの!? ラブコメの神様!?


 「もしかして、アナタ。盗撮……?」と如月の目付きが鋭くなっていく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます