第12話 ノーパン登校

 「東條さん!? 急がないと学校に遅れるよ! 早く着替えて!」


裸エプロン姿の女の子に服を着るように促す。


普通はこういう時って、相手が恥ずかしがって『ちょっとそんなにジロジロと見ないでくれる!?』とか『……くっ、殺せ』とか言い出すと思うんだけどな。


 いや、流石に後者はないな。(オークに襲われた女騎士だな)


「ユウヤくんにぐちょぐちょにされたパンツがまだ乾いてないのですが……」と困った表情になる。


 「それなら仕方ない。ノーパンで行こう!」と提案。


 結構良いと思うんだよね。ノーパン登校。多分、開放的な気持ちになれると思うな。


 だが、彼女はあっさりと否定してきた。


 「ユウヤくんの思考回路って壊れてるよ」とダメ出しを食らってしまう。


 ペットにして欲しいとか突然言ってきた人間には一番言われたくない。


 「じゃあ、俺のパンツでも履くか?」


 「そ、それはそれで……」ともごもご言い始める。


 「それならもうノーパンしかないじゃん」


 ということで、東條さんのノーパン登校が決定した。

 ちなみに裸エプロン姿の癖に着替えるときは「出て行って」と言われてしまう。


 俺も着替えるところとか見られるのもあんまり好きじゃないけどさ。

 でもあんな破廉恥な格好はOKで健全な着替えはダメってどういうことなんだろうな。


 あ、水着とかは見られても大丈夫だけど、下着は絶対嫌とかいう人も居るし。


 女の子って難しいね、やっぱり。ラブコメ漫画をもっと読んで勉強しよう!


 廊下に立たされ、まるでスーパーに行った際に外で待たされる犬のように待つ。

 アレ? 主従関係が逆の気が……。


 ドアが開き、どこかスカートを気にする東條さん。顔を赤らめて、こちらを見てくる。

 両手をゴネゴネさせて、恥ずかしそうにしている。


 「だ、大丈夫でしょうか?」


 「階段とかはちょっと危ないよね」と本気でアドバイスしてみる。


 「はい。危ないです」と深刻そうだ。


こういうところは男らしくするべきだな。


 「階段とかを登る際は、俺が後ろから一緒に登って、スカートの中を見えないようにするから」


 「ありがとうございます! ユウヤくん!」と本当に助かったと彼女は安堵の溜息を吐いた。


 「じゃあ、行こっか」


 「はい。でも、その前に一つ」と言いながら、彼女は大きな谷間から、犬用と思われるお散歩リードを取り出した。


 「ユウヤくん。これを私の首輪に付けてください」


 そう言って、東條さんは長くてサラサラな髪をかきあげる。

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