第4話 もうパンツはビチョビチョでした

「分かった。東條さんがシャワーを浴びている間に持っていくから」と言うと、彼女はすんなりと言うことを聞いて、真っ直ぐに風呂場へと向かって行った。


 そして、現在俺はどんな服を持っていけば良いのか全く分からなかった。

 というか、彼女は下着をどうするつもりなのだろうか。

 そんな気持ちがあるのも山々だが、俺は無難に薄手のTシャツと短パンを持って、風呂場の方へと向かう。シャワーがジャカジャカと流れている音と彼女の鼻歌が聞こえてきた。

 と、それよりも俺はしなければならないことがある。

 それは洗濯だ。最近溜まっていたのでやらなければならないと思っていたのだ。

 というのは全て、建前。全ては彼女の下着を見るためだ。

 だって、仕方ないじゃない。俺、健全な男子高生なんだもの。

洗濯機のスイッチをオン!?

そして、彼女の脱いだ後のセクシーさが感じられる黒のブラとシマシマパンツを手に取る。

ブラはエチエチなのに、パンツは子供っぽい。

このギャップ、最高じゃないか。

それにしても、なんだ、このじゃがいも畑に咲く一輪の花は!?

鼻を近づけなくてもジャスミンの良い匂いがするぞ。少しだけ、ほんの少しだけと自分に言い聞かせて、パンツのゴムを伸ばしてみる。

 おおぉ、ファンタスティック!? などと、あくまでも洗濯過程を行なっている際に事件は起こる。

 「ねぇ、そこにユウヤくん、居る?」と尋ねられてしまったのだ。

 そして、俺は慌てて、彼女のパンツとブラを洗濯機の中に放り込んだ。

 やはりカモフラージュのためと思い、洗濯機を回し始めたのが仇となったか。

 もっと、彼女の下着で遊びたい気持ちがあったのに残念。

 「居るよ」

 「そこで何をしているの?」

 「いや、洋服を持ってきた。それとバスタオルも」

 「ありがとう」と感謝の意を貰った。

 「でも、そのガシャガシャの音は?」

 「洗濯機の音だよ」

 「えっ? えっ? ちょっと待って」

 「ん? どうした?」

 「もしかして、私のパンツも中に入れちゃった?」

「えっ?」と思い、俺は洗濯機の方へ目を向ける。

そこには水に濡れて、萎れていくパンツの姿があった。

 「東條さんのパンツ。もう既にビショビショだよ」

 「その言い方はやめて!」彼女の叫び声が聞こえてきた。

 「もしかして、そのパンツを履くつもりだったの?」

 「う、うん……」と彼女が困惑する。

 多分、今壁一枚向こう側で彼女は赤面なのだろう。

 「大丈夫大丈夫。俺のパンツを貸すから」

 「それはちょっと……」と断られてしまった。

 折角、彼女の為にどのパンツをしようかと悩んだのに。

 「あ、でも大丈夫。俺、ノーパンの女の子って可愛いと思うし」

 「そんな問題じゃないんだけど……」と訝し始める彼女。


 女の子の気持ちって、複雑です。

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