シモーヌ編 研究者同士のカップル
新暦〇〇三六年六月二十一日
シオとレックスの方は、すっかり落ち着いた様子で仲睦まじくデータの読み込みを行っていた。その姿はまさしく、
<研究者同士のカップル>
って感じだったな。レックス自身、自分がここでの実権を握ろうとかいう野望の類とは縁のないタイプだそうで、例の不定形生物の中の世界でもあくまで皆に請われてリーダーを務めていただけで、必ずしも好きでやっていたわけでもないらしい。
だから、シオとレックスについては様子を見守るだけで済みそうだ。放っておいても二人だけで上手くやるだろう。実際、
コーネリアス号のAIや
ちなみに、<生ゴミや排泄物の堆肥化>については、恒星間航行用の宇宙船にはたいてい装備されている設備を使えば済むので、それは問題ない。加えて、これから人数が増えてくればさすがにキャパオーバーになる可能性もあるからいずれは専用の施設も作っていこうとは思ってるが。
排泄物の処理問題も、地球においては長年、頭の痛い問題だったらしいな。それを全自動で効率よく堆肥化する施設が実用化されてからは解消されたものの、環境汚染の原因の一つにもなっていたとか。
ここではそういう部分についてもあらかじめ対処していかねば。
せっかくのこの環境を壊したくないし。加えて、俺達が住んでいる台地以外の場所で、人間が安全に住めるような土地がどれだけあるかも未知数だ。少なくとも今のところ、他には見付かっていない。
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