シモーヌ編 それぞれの事例に則した対応
新暦〇〇三六年六月十八日
ところで、シモーヌやビアンカの妊娠については、
それと言うのも、
んでもって、シモーヌの妊娠の経過を見ても、これと言って早いという印象はないそうだ。概算でやっぱり八ヶ月くらいになりそうだなという印象はありつつ、普通の地球人と同じく十ヶ月ほどだったとしても別段おかしくはないらしい。
だから、
それもあって、あくまでそれぞれの事例に則した対応をするしかないというのが現状ではある。
まあ、今はとにかくデータを蓄積する段階だということだろう。もう三十七年ほどになるが、この世界そのものを完全に解明するにはその程度の時間ではまったく足りないということだな。
きっと俺が生きてる間にはすべては解明されないだろうし、そもそもあの不定形生物についてはそれこそほとんど何も分かっていないのと変わらない程度というのが現状だ。ある程度の付き合い方、危険を避けるための距離の取り方については分かってきただけに過ぎない。
まあ、それさえ分かってればそんなに心配も要らないっちゃ要らないが。
<数年に一度訪れる大きな災害>
的な認識でよさそうではある。もしかすると被害が出る可能性もあるが、現状では予防的に駆除することさえできないわけだから、自然災害と同じと考えるのが妥当だと思うんだ。
無暗に敵視して攻撃的になっても仕方ない。
俺達はとにかく、この
地球人類はそんな風に驕って痛い目を見た。それと同じことを繰り返す必要はどこにもないさ。
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