未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます（Ver.02）

玲編 エピローグ

新暦〇〇三六年三月六日

昨日、メイが生まれたところだというのに、玲（れい）はもうメイを抱いたまま狩りを行っていた。と言っても、密林に入ってすぐのところで、リスに似た小動物＜チップ竜（チップ）＞やトカゲに似た小動物を捕らえてただけだが。

それでも、地球人に比べればやはりタフだな。

そうして自分が食事を終えると、今度はメイにおっぱいをあげていた。

ちなみにメイにはおむつを穿かせている。ただ、玲（れい）は上手くおむつを穿かせることができないので、イレーネが代わりにやってくれている状態だ。むしろイレーネしかメイには触れさせてくれない。

イレーネは玲（れい）の母親代わりだったこともあってか平気らしいんだが、他の者が触れようとすると明らかに不機嫌そうな顔になる。玲（れい）が。

あとはぎりぎりセシリアくらいだな。鋭（えい）はそもそも触ろうとしない。これはマンティアンとしては当然の対応だ。むしろおっかないので触らないでいてくれた方がありがたい。

ところで、

『メイ、が…いい……』

と、自分でメイの名を付けた玲（れい）だったが、それ以降はまたほとんどしゃべらなくなってしまった。だからしゃべれないわけでもなくて、しゃべらないだけなんだな。名前については伝える必要を感じて口にしたのかもしれない。

まあその辺も別に構わないさ。それほど困ってもいない。

実年齢では七歳の玲（れい）は、人間としてはまだまだ未熟なものの、マンティアンとしてはもうすでに成体（おとな）と言っていい。その一方で、ほとんど同じ歳の陽（ひなた）や一つ年上の和（まどか）は、見た目こそ大人と変わらなくなってきているものの言動がまだまだあどけない。

こういうところは、たぶん、当人が自らをどう認識しているかが影響しているのかもしれないな。玲（れい）は自らをマンティアンと認識しているのに対して、陽（ひなた）や和（まどか）は自分を人間と認識してるんだろう。

さりとて、陽（ひなた）も和（まどか）も、パパニアンとして見ると、その知識も振る舞いも、すでに成体（おとな）のパパニアンと大きな違いはない。ちゃんと、食べられる果実や木の実も見分けられるし、密林の中の危険についても理解してる。たぶん、パパニアンとしてはもう立派に成体（おとな）なんだろう。人間として見るからあどけなくも思えるだけで。

逆に玲（れい）も、あくまで人間として見たらやっぱり言動にはあどけなさもあるか。何しろ七歳だしな。

だからこういうところについても、当人が自らをどう認識してるかを優先して考えるようにしよう。かつての地球人のように一律年齢で区切れないし。

やっぱりいろいろ考えることが多いよ。