玲編 姉妹
新暦〇〇三五年八月十三日
<いい子>
<いい人>
地球人の社会ではそれが望ましいとされてきたが、だが実際には、
<都合のいい子>
<都合のいい人>
という意味合いであったことが多かったはずだ。
『誰かにとって都合のいい』
なんてのが<いい子><いい人>の条件なら、そんなもの、ロボットしかいないだろ。
『常に誰かにとって都合のいい存在でいることを、お前はできるのか?』
自分で自分に問いかけてみるがいい。
『ネットで嫌なことを言われたくないと考える人間にとって都合のいい人でいられる』
のか? ん?
俺は無理だ。『常に誰かにとって都合のいい人でいる』なんてことはできやしない。
ましてや、俺の実子でもない
ビアンカや
で、
だがその瞬間、
「!?」
「キキ……キリキリキキ……」
「キリキ…キキキ……」
そんな<会話>が、
そこに、
「どうしたの?
とは言え、
<大好きなお姉ちゃん>
であることは今も変わってなかったか。もしかすると、歳をとって自身の衰えを実感したことで、また
なんてことを俺が察する以上に、
「絵本、読んだげようか?」
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