灯編 ビクキアテグ村のお母さん
新暦〇〇三五年六月二十日
そうしてケイン達が順調に育っていく中、
『家族全体を見守りサポートする』
という役割を実に確実にこなしてくれてた。
「どう? ビアンカ。ケイン達の様子は?」
「うん。元気だよ。今日は初めて手袋なしでゴハンあげたんだ。でもぜんぜん危険を感じなかった。あの子達も順調に人間として育ってきてるんだなって実感したよ」
とビアンカを気遣い。
「お父さんはこういう時、何にもできなくて大変だね。ま、ビアンカを慰めるって役目はあるけどさ。シシシ♡」
「あはは。そうだね。でも、僕だけじゃきっと足りなかったと思う。
と
「ルコアはどう? なんか変わったことない?」
「うん。私は大丈夫。
一緒に料理をしながらルコアとコミュニケーションを図り。
「おしこい! ここだ!」
「ふん! ふん!」
「は~い♡ おむつを変えましょうね~♡」
「みゃああ~っ!」
まさに八面六臂の大活躍。さしずめ、
<ビクキアテグ村のお母さん>
って感じだな。本人はまだ一人も子供を生んでないが。
そんな
「ただいま~♡」
いきなり<里帰り>してきたりもする。いつものように<ミレニアムファルコン号>を自在に操って、見事な着地を決めて。
「本当に相変わらずいきなりだな」
「ししし♡ サプライズサプライズ、親孝行だよ♡」
とか悪戯っぽく笑いながら言うんだ。
「
「
「あ~!」
さらに、
「
「うえええ~っ!」
「あはは、さすがにびっくりさせちゃったか。ごめんごめん」
もうすでに生まれてから九ヶ月になり、地球人だと二歳近くに見えるまで大きくなった
その上で、
「お姉ちゃんも幸せそうで何よりだ」
「
姉としてホッとした様子で応えたのだった。
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