ビアンカ編 地球人由来の人間の在り方
ルコアや
「確かに、僕は
地球人の社会だとさすがにいろいろ言われそうな状況かもしれないが、ここは地球人の社会じゃないからな。かつ、父親だからこその気持ちだよ。自分が子供を産むわけじゃない。でもな、だからこそ母親と子供を丸ごと受け止めたいって気持ちにもなれるんだ。
もちろん、そんな風に思えない父親もいるだろう。俺は別にそれを非難したいわけじゃない。ただ、
『自分は育児なんてしたくない』
と考えるなら、それがもたらす影響を受け止める覚悟は必要だな。と、思うだけだ。金だけ運んでくる父親だと、
『金さえ運んできてくれるなら他の誰でもいい』
みたいに思われたってなにも不思議じゃないだろう。俺自身、そう思ってる。だから俺は、『養うだけじゃない』『死なせないだけじゃない』ってのを心掛けてきた。
『<人間としての在り方>を、子供の前で手本として示す』
というのを心掛けてきたんだ。
まあ、基本的には
<パパニアンとしての在り方>については、
<地球人由来の人間の在り方>
だな。
これは、<躾>なんかじゃない。<躾>なんて、個人の解釈でどうにでも取れてしまう上に、
『自分はちゃんと躾けてるんだから』
で安心してしまうことが問題なんだそうだ。で、上手くいかないと、
『こっちはちゃんとしてるのに、理解しない子供が悪い』
と考える。
『自分を顧みることをしない。自分のやり方に瑕疵があった可能性を考えない』
じゃあ、駄目なんだよ。
だから俺は、子供達の前で、苛立ちに任せて怒鳴ったりすることは避けるように心掛けてた。それでも、つい、ということはあったが、
『怒鳴ってしまった自分を正当化する』
ことは避けてきた。加えて、
『誰かを侮辱する、見下す、蔑む、貶す』
ことも避けてきた。親がそんなことをしてて子供がそれを真似ないと考える方がおかしいよな。父親が母親を、母親が父親を、侮辱し、見下し、蔑み、貶す、なんてことをしてたら、子供だってそれを『当たり前』だと思ってしまう可能性が高いだろ。
その点、ビアンカも
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