未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます（Ver.02）

ビアンカ編 全力でサポートするぞ！

灯（あかり）は、ビアンカと久利生（くりう）、二人を同時に幸せにすると言ってプロポーズした。そして彼女は、自分のその意思を貫いた。

そしてビアンカも、灯（あかり）の意向を受け、まず自分と久利生（くりう）が幸せになることで、灯（あかり）が幸せになることを願った。

結局、それがビアンカの体の眠っていた機能を呼び覚ましたんだろうな。

コーネリアス号に装備されていたありったけの検査機器を使って、徹底的にビアンカの体、特に、＜人間にも見える部分＞を検査する。

ただ、卵巣や子宮は機能を取り戻したものの、それ以外の多くの臓器については、やはり休眠状態のままだった。人間の生命活動に必要な臓器は一通り揃っているから、場合によっては、

『アラニーズとしての本来と分離できる可能性』

も僅かながらあるかもと思ったんだが、さすがにそれは甘かったようだ。

ここで、スーパーな腕前を持つ外科医師でもいたらそういうことを実現してしまう流れかも知れないものの、そんなにうまい話はないな。

単に可能性だけで言えば、尾てい骨の部分からアラニーズの本体に繋がっているのを外科的に切り離し、すぐさま治療カプセルに入れて＜治療＞を行えば、もしかすると透明なこと以外は＜人間（地球人）＞とほぼ変わらない姿になることができるかもしれない。しかしそれはあくまで『かもしれない』であって、成功する保障はどこにもない。だとすればさすがにそんな無謀な賭けに出るわけにもいかないだろう。

それに、

「私はもう、今の、＜アラニーズの自分＞を受け入れてますから」

ビアンカ自身がそう言ってるんだ。久利生（くりう）が、灯（あかり）が、今の自分を愛してくれているから。

そして、ルコアも未来（みらい）も、素戔嗚（すさのお）さえ、アラニーズであるビアンカをこそ、＜ビアンカ・ラッセ＞と認識している。俺もシモーヌも光（ひかり）も和（まどか）も陽（ひなた）もだ。誰一人、彼女を＜異様＞だとは思っていない。

だから何も危険を冒してまで人間（地球人）の姿に近付ける必要もないんだ。

加えて、久利生（くりう）の子を宿せる可能性さえ得た。

それが何をもたらすかはまだ分からないものの、アラニーズとしての彼女にどういう影響が出るかは分からないものの、

「私は、少佐の子供が生みたいです」

ビアンカはきっぱりと言ってのける。シミュレーションでは問題なく妊娠・出産までいけたからそれこそ躊躇う理由もなくなったらしい。シミュレーションの時点で『無理』となればそこまで無茶もしないとしても、そうじゃなかったしな。

「なら、私は全力でサポートするぞ！」

「私も……！」

灯（あかり）とルコア、さらには、

「私もお手伝いします」

「もちろん自分も」

モニカとハートマンまで。

こうして、

＜ビアンカ妊娠・出産計画＞

が始動したのだった。