ビアンカ編 死角
六脚の本体に人間の体が付いたアラニーズであるビアンカと、四脚二腕のドーベルマンMPMのことは、
となれば、その分、『強い』とも捉えているかもしれないな。
実際には、ビアンカには軍人としてのスキルがあるから対応できるだけで、単純な戦闘力であればドーベルマンMPMの方が上だったりもする。そのために作ったんだから当然だ。
しかし、複数のドーベルマンMPMを従え、大きく立派な彼女の姿は、<ボスの風格>を放っている、というのも事実だろうな。
だからか、さすがに
と思ったその瞬間、
「!?」
獲物を食いつくした
だから、
『強い者が必ずしも何もかもを手にするわけじゃない』
ということだ。『上には上がいる』以上はな。まず大前提として生き延びなけりゃ何もかも無駄になってしまう。
ビアンカ達に出逢ってなければ遠からず死んでいたのが、<
それに対しビアンカも身構え、応戦する。
が、
『胴体の下が弱点だ』
と察したのかもしれない。小柄なドーベルマンMPMとは違うことをちゃんと理解してるんだ。
とは言え、相手が悪かったな。ビアンカにとっては、確かに腹が弱点なのは事実だとしても、胴体の下は決して<死角>じゃない。彼女のアラニーズとしての本体を覆う細かい毛は空気の流れを捉えるセンサーであり、目で見る必要はないんだ。しかも、ただの<風>と、動体が発生させる<空気の乱れ>まで識別できるそうだ。だから多少の風が吹いてようが関係ない。
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