モニカとハートマン編 俺のエレクシアを
自分の腕の骨を
でも、事実だった。彼女の左前腕から、透明な
至近距離から対物ライフルで撃たれでもしないかぎり破れない要人警護仕様のメイトギアの<装甲スキン>を破るだけの威力があるということだ。
『くそっ!!』
俺は腹の中で毒吐いた。
なんなんだ! なんなんだこいつは!?
基になっているのは確かに
もっとも、ここまでの戦闘で体毛のほとんどが失われ、刃物のような鱗が全身を覆い、今はもう見た目にもまったくルプシアンとは別物になってしまっているが。
そいつが、エレクシアの左腕を……
エレクシアの……!
「くそがぁ……!」
ギリギリと、腹の奥底のさらに奥底から
俺のエレクシアを……!
俺の……!
と、こんな、百キロ以上離れた場所でいくら憤ったところで、呪いを込めたところで、何かがどうにかなるわけじゃない。
そんな俺の代わりをするかのように、
「
ハートマンが吼え、左の拳を
が、
もしかしたら、ハートマンやグレイの戦いから学習したのかもしれない。
まったくもってふざけた奴だ……!
ああ、まったくもって……!
そこに、グレイも合流する。
さらにエレクシアも、破損した左腕のことなどまったく意に介さず、しかしハートマンとグレイを自身の左腕の代わりとして連携し、態勢を立て直す。
そうだ。彼女は痛みを感じることもない。ハートマンと同じく、腕がもげようが、脚がもげようが、自身の役目を果たすためにどこまでも機能し続けるロボットだ。
俺が命じたままに。
対して
「な……!?」
ロボットと違って痛みを感じないわけじゃないだろうに、どうなってるんだ。こいつは……!
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