按編 類似
新しく現れた<
『
の事例のように、別の種として区別した方がいいかもしれない。
と言うか、区別するべきだろう。さしずめ、
<
ってところか?
今回の<少女>?がそれに該当するかどうかはまだ判断がつかないが、とにかく、現れた場所も場所なので、
「
と告げると、
「分かった。こちらでも警戒しておく」
その上で、ビアンカが、
「少佐……この子、どこかで見た気がしませんか?」
呟くように言う。それに対して
「言われてみれば……透明だから分かりにくいが、何か思い出しそうになるな……」
と。
そこに
「今はさすがにいろいろあれだけど、危険じゃないのが確認できたら、実際に見た方が早いかも」
提案する。それに
「そうだな。私としてはビアンカや
応え、さらにビアンカが、
「許可がいただけましたら私が現地に向かいます」
そう申し出た。そんなわけで、現地調査についてはビアンカとグレイで行うことになった。
新暦〇〇三十三年三月十一日。
そして、監視を始めて十二時間。その間、<少女>は一度も食事をしていなかった。獲物を捕らえられないからだ。
それどころか、ネズミに似た小動物が現れただけでも怯えたように身を引いてしまう。
すると、ずっと監視映像をモニターしていたエレクシアが言った。
「彼女のメンタリティは、人間の十代前半の少女のそれに近いものであると推測できます」
その言葉に、俺は、
「彼女は、人間ベースなのか……?」
と問い掛けた。
それと同時に頭に閃くものがあり、セシリアを呼ぶ。
「セシリア! ちょっと来てくれ!」
いつも穏やかな笑顔を浮かべて家事全般をこなしてくれているセシリアが、俺の様子にやや緊張した様子で来てくれた。
その彼女に、
「この
と告げた。するとセシリアは、躊躇うことなく、
「承知いたしました」
冷静に応えて、すぐさま、映像データの解析を行う。
その後、一分と経たずに、
「一部の特徴が、コーネリアス号の乗員に非常に類似しています」
セシリアが言ったのだった。
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