鋭編 いずれまた
恐らく決して表に出せないであろう<闇>を抱えつつも、俺は、今では決して地球人のことを、
『愚かでどうしようもない存在』
だとは思わないようにしている。
いや、『思えない』と言った方がいいな。
地球人がただ愚かなだけな生き物なら、俺は家族を愛せていないし、妹の
前にも言ったと思うが、あの子は、
『殺して』
とも、
『死なせて』
とも、言わなかった。
途中からはもう人間としての意識を無くしてたからというのもあるとしても、あの子は俺に、
<妹殺し>
の業を負わせたくなかったんだろうなっていう気がしてるんだ。
もちろん俺はあの子じゃないからそれがただの俺の妄想に過ぎないかもしれないのは分かってる。ただ、
だから、あの子が小さい頃から一緒に暮らして見てきた俺にとっては、そう考えた方が納得できるんだ。
そして俺は今、最後の瞬間まで、どんなに不様でも醜くても諦めることなく生きようと思えてる。
同時に、俺の子供達や孫達がどう生きるかについても、あるがままを受け止めたいと自分に言い聞かせてる。
地球人と同じ姿を持つ
でも、それはあくまで<地球人の感覚>。きっと<
同じ地球人でも、あんな病気を患ってさえ生きることを諦めなかった、俺のことを気遣い続けてくれた、俺から見れば気高さすら感じる
幸せになれるかどうかはまた別問題として、
と、なんかまとめに入っちゃったよ。
だって他に触れることないんだよ。
てなわけで、
で、また、
さらに
最初に襲撃してきたのとはまた別の
まさに、
『戦わずして勝つ』
とはこのことかもしれないな。
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