來編 パートナー
俺は別に、自説を世間一般に披露して、
『ドヤァ!』
ってやりたいわけじゃない。単に、ここで生きていく上で必要と思われる<知恵>としてまとめたいだけだ。
だからあの不定形生物についてだって、その正体に興味はあるものの、何だかんだ言ったって、
どういう条件であれが襲ってきたりするかだけ分かっていれば、大きな問題はないと思う。
あれが人間を滅ぼしたりしたいと強く思ってるなら、俺達は、たぶん、ここまで生きてることもできなかっただろうしさ。
そういう意味で、
<正体不明の怪物>ではあるものの、その普段の行動原理そのものは俺達の理解の外にあるわけじゃないし。
いや、『クロコディア達は』と言った方がいいかな。
とにかく、危険な天敵ではありつつ、同じ生息域で継続的に世代を重ねられてるんだから。
上陸して密林に入っていく姿も何度も捉えられていたが、長くても数十分で戻ってきたから、やはり河からそれほど離れることはないようだ。
そして実際に密林の中で
しかしだからといって続けて
どうしてわざわざ上陸したのかも不明だが、もしかするとたまたま河底に沈んでいた動物の死骸が少なかったとかそういうことなのかもしれない。
ただ警戒してるだけだったな。
かと思うと、不定形生物の姿が遠くに見えていても悠然と河の中で寛いでる時もあった。
その姿はまさしく<ワニ>だな。
と思ったら、仲間と餌を取り合って大乱闘していたり。
実に逞しい。
で、気が付いたらいつの間にか
なにしろクロコディアも、必ずしも特定のパートナーとだけ番うとは限らない生き物だった。むしろ
クロコディアの雄は基本的に育児には参加しないしな。
これも、
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