翔編 求められるものが違う
先日のレオンや
『ドーベルマンDK-aをさらに作ってそれによる<数の暴力>で押し切る』
ということを思い付かなかった俺の判断は、もしかすると批判されるべきものかもしれない。
今は俺がそんなつもりないのを分かってくれてる<家族>だけの集団だからそこまで言われないだけで。
将来、ここにできるであろう人間社会を管理運営することになる人間の苦労が偲ばれる。なるべくそういうことも含めて深慮できる人間を育てていきたいとは思うものの、それ自体が自分の思うとおりにいくとは限らないわけで、
ちなみにエレクシアがその辺りの進言をしなかったのは、基本的にその時点での戦力で、十分、あの結果が得られることを予測できていたからだ。むしろ、<ビアンカの居眠り>というのは、想定されていた事態の中ではかなり悪い方のそれだったらしい。実際にはもっと楽に対処できていたはずとのことだった。
が、それでも俺はビアンカを責めるつもりは毛頭ない。彼女一人に任せた俺の責任は変わらないしな。
なのでそれは置くとして、
正直、まだ未熟だった当事の
なので最初は反撃を受けてあわやということも何度もあった。
だがその一方で、向こう岸に渡ってやはり狩りをしていた時には、
『死んでも構わない』
と思ってるわけでもないことは分かってる。
個としての強さが生きるための絶対条件であるマンティアンやアクシーズは、人間とは求められるものが違う。だから人間のような<高い協調性>を養うための育て方とは違うんだ。
それもあって、俺は、人間のやり方を彼女達に押し付けようとは思わない。
本音を言えば『見てられない…!』と感じてしまうことはあるものの、それは単なる人間の感傷に過ぎない。
それに、
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