翔編 アクシーズ
新暦〇〇三〇年九月二十七日。
外見こそは今でもまるでローティーンのようにも見えるが、実際にはもうれっきとした<おばちゃん>だ。
とは言え、彼女らに人間の感覚を当てはめても意味がないし、彼女は
レモン色の羽毛に覆われた体。頭を飾るオレンジ色のトサカのような羽毛も立派で、一目で彼女だと分かる。
地球の<鳥>は雄の方が派手な姿をしているものが多いらしいが、アクシーズは、外見上の違いはそれほどなくて、雌雄の区別が少々付けにくい。空を飛ぶ(実際にはただの滑空だが)ために邪魔になるからだろう、乳房も良く見ると辛うじて分かる程度にしか大きくならないしな。
そんな
何しろ人数が多いんだよ!
しかも孫の名前だろ? そう言えば会社勤めしていた頃の同僚の一人が、
「祖母さんが何度言っても俺と兄貴の名前を間違えるんだ。しかも、二人の名前をミックスしてな」
と言ってたことがある。
同僚の名前が
って、ちょっと違うか。
まあそれは余談として、とにかくそうつけてしまったものは仕方ない。
と言うわけで、ここからは、
また脱線することはあるかもしれないものの、それも、ま、いつものってことで一つよろしく。
改めて説明するが、
生まれた順番は
「私にはママとお母さんがいるんだよ♡」
と嬉しそうに話す。今は、シモーヌのことを『ママ』。
でも、シモーヌのことも
いくら外見が人間のそれといってもさすがに
なお、実年齢で二十二歳となった
なんてこともありつつも、俺達の<群れ>はおおむね平穏だな。
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